やるドラとは? わかりやすく解説

やるドラ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/05/01 22:59 UTC 版)

やるドラ
ジャンル アドベンチャー
開発元
発売元 ソニー・コンピュータエンタテインメント
主な製作者
1作目 ダブルキャスト
(1998年6月25日)
最新作 BLOOD THE LAST VAMPIRE
(2000年12月21日)
公式サイト やるドラ ポータブルシリーズ
テンプレートを表示

やるドラ』は、ソニー・コンピュータエンタテインメントより発売されたアドベンチャーゲームのシリーズ。企画・原作・アニメーション制作はProduction I.G

キャッチコピーは「みるドラマから、やるドラマへ」[1]

概要

『やるドラ』シリーズは全編フルボイス・フルアニメーションで展開するアドベンチャーゲームである[1]

エンディング後にセーブしたデータを使用して、ゲーム開始からエンディングまでを選択肢が表示されないリプレイ(つまり、普通のアニメーション)として観ることが可能である。

作品一覧

PlayStation

PlayStationで発売された4作品は「一人暮らしの大学生である主人公が記憶喪失のヒロインと出会うストーリー」で統一され、各作品が四季に対応している。また『ダブルキャスト』を除き、その季節の花がシナリオの重要な要素となっている。これは、当初『フォーシーズンズメモリー』という1本のソフトとして開発されていたものを「もったいないから」という理由で4本に分割したためである[6][7]

最初の2作品には主人公の声は収録されておらず、メッセージウィンドウに主人公の台詞が表示されるだけであったが、『サンパギータ』以降は主人公の声が追加された(オプションで設定すれば消すことも可能)。

それぞれの作品には他3作品の予告映像が収録されているほか、『ダブルキャスト』の一部シナリオでは他3作品のキャラクターがゲストとして登場する場合がある。

PlayStation 2

『BLOOD THE LAST VAMPIRE』は、アニメ映画版、ゲーム版、小説版でそれぞれ違う物語が進行するメディアミックス企画の一環として発売された。

PlayStation Portable

2005年7月28日PlayStation Portableから『やるドラ ポータブル』シリーズとして初期4作の移植版が同時発売された[11]。当初は5月26日に発売予定であったが、想定外の不具合が見つかったため7月28日に延期された[12][13]。PSで発売したときはCD-ROM2枚組であったが、PSP版はUMD1枚にまとめられた。PSP版の特徴として「設定画が追加されたCGギャラリー」「シリーズ3作品の体験版の搭載」「クリアしたエンディングをいつでも振り返られるリプレイ機能の追加」「読みやすい高解像度フォントの採用」などが挙げられる[1]

2006年1月26日に『BLOOD THE LAST VAMPIRE』の上下巻を一本にまとめた移植版が発売された[14]

2009年9月24日に「PSPオンライン」にてPSP版『ダブルキャスト』『季節を抱きしめて』『雪割りの花』の3作品のダウンロード配信が開始された[15][16][17]

テレビ番組

1998年10月から12月までフジテレビの深夜枠にて、『サンパギータ』『雪割りの花』を元とした10分間の生放送番組『ラ*ドルヤ』が放送された[18]

物語の途中で選択肢を2つ提示し、放送終了後電話投票を受付け、多かった方の選択肢の物語が進行する[18]。選択肢はどちらかがバッドエンドで、これが出た場合は巻き戻ってもう一方の選択肢で話が進められる[18]。また、やるドラにはない『ラ*ドルヤ』独自の映像が流されることもあった。月曜日から木曜日は本編のアニメが放送され、金曜日は選択されなかった物語などがダイジェストで紹介された[18]

進行役はミキ(野仲美貴)とインナミ(印南優貴)[18]。たまに「賢者」とされるゲストが参加し、視聴者と同様に選択肢を選ぶこともあった。

深夜放送にもかかわらず、6000から10000もの投票が集まっていた。

  • オープニングテーマ「KI-RA-ME-I-TE
  • エンディングテーマ「ダイヤのココロ」
  • 放送期間
  • 放送時間
    • 月曜日 - 木曜日 25:10 - 25:20
    • 金曜日 25:25 - 25:35
  • 放送分
    • 10分(10月12日 - 12月18日)
    • 60分(12月25日)

ラジオ番組

ラジオ番組『ラジオジュテーム』の中で、PlayStationで発売された4作品を元にしたラジオドラマが放送された[19][20][21][22]

放送された作品は、後に『きくドラ』(ドラマCD)として発売された[23][24][21][22]

関連商品

やるドラ公式設定BOX
1999年4月20日発売[25]。1999年4月30日発行[26]。マンガパック発売[26]。Production I.G発行[26]PlayStationで発売された4作品の原画やキャラクター設定、美術設定などが掲載されている設定資料集[27]

脚注

注釈

出典

  1. ^ a b c やるドラ ポータブルシリーズ”. PlayStation 公式サイト. ソニー・コンピュータエンタテインメント. 2011年4月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2011年7月29日閲覧。
  2. ^ やるドラシリーズ Vol.1 ダブルキャスト”. PlayStation 公式サイト. ソニー・インタラクティブエンタテインメント. 2022年5月30日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年10月9日閲覧。
  3. ^ やるドラシリーズ Vol.2 季節を抱きしめて”. PlayStation 公式サイト. ソニー・インタラクティブエンタテインメント. 2020年12月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年10月9日閲覧。
  4. ^ やるドラシリーズ Vol.3 サンパギータ”. PlayStation 公式サイト. ソニー・インタラクティブエンタテインメント. 2021年11月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年10月9日閲覧。
  5. ^ やるドラシリーズ Vol.4 雪割りの花”. PlayStation 公式サイト. ソニー・インタラクティブエンタテインメント. 2022年5月29日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年10月9日閲覧。
  6. ^ 『サーヴィランス 監視者』 開発者ロングインタビュー(2)”. 電撃オンライン. KADOKAWA Game Linkage (2002年4月11日). 2023年4月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年7月26日閲覧。
  7. ^ 予約特典の『本線用台本』の表紙に仮題が掲載されている。
  8. ^ スキャンダル”. PlayStation 公式サイト. ソニー・インタラクティブエンタテインメント. 2021年10月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年10月9日閲覧。
  9. ^ BLOOD THE LAST VAMPIRE (上巻)”. PlayStation 公式サイト. ソニー・インタラクティブエンタテインメント. 2022年5月29日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年10月9日閲覧。
  10. ^ BLOOD THE LAST VAMPIRE (下巻)”. PlayStation 公式サイト. ソニー・インタラクティブエンタテインメント. 2022年5月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年10月9日閲覧。
  11. ^ 志賀康紀 (2005年7月14日). “SCEJ、"みるドラマ"から"やるドラマ"へ、"やるドラ"シリーズPSPで復活。発売日も決定。”. GAME Watch. インプレス. 2019年7月24日閲覧。
  12. ^ 「やるドラポータブル」4タイトル発売日変更”. ねとらぼ. ITmedia (2005年5月13日). 2019年7月27日閲覧。
  13. ^ PSP用アドベンチャー『やるドラポータブル』4タイトルの発売日が7月28日に決定”. 電撃オンライン. KADOKAWA Game Linkage (2005年6月23日). 2019年7月22日閲覧。
  14. ^ 豊臣和孝 (2006年1月24日). “SCEJ、PS2上下巻をワンパッケージに収録。PSP「やるドラ ポータブル BLOOD THE LAST VAMPIRE」を26日に発売。”. GAME Watch. インプレス. 2019年7月24日閲覧。
  15. ^ やるドラ ポータブル ダブルキャスト”. PlayStation 公式サイト. ソニー・インタラクティブエンタテインメント. 2022年5月30日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年10月9日閲覧。
  16. ^ やるドラ ポータブル 季節を抱きしめて”. PlayStation 公式サイト. ソニー・インタラクティブエンタテインメント. 2021年1月16日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年10月9日閲覧。
  17. ^ やるドラ ポータブル 雪割りの花”. PlayStation 公式サイト. ソニー・インタラクティブエンタテインメント. 2021年10月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年10月9日閲覧。
  18. ^ a b c d e ラ・ドルヤ”. フジテレビジョン. 2019年10月9日閲覧。
  19. ^ 「ダブルキャスト」ザ・ドラマCD 中古CD”. ブックオフ公式オンラインストア. ブックオフコーポレーション. 2024年5月13日閲覧。
  20. ^ 「季節を抱きしめて」ザ・ドラマCD”. タワーレコードオンライン. タワーレコードジャパン. 2022年6月11日閲覧。
  21. ^ a b 「サンパギータ」ザ・ドラマCD”. アニプレックス. 2023年4月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年7月18日閲覧。
  22. ^ a b 「雪割りの花」ザ・ドラマCD”. アニプレックス. 2024年5月13日閲覧。
  23. ^ 「ダブルキャスト」ザ・ドラマCD”. アニプレックス. 2023年4月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年7月18日閲覧。
  24. ^ 「季節を抱きしめて」ザ・ドラマCD”. アニプレックス. 2024年5月13日閲覧。
  25. ^ やるドラ公式設定BOX”. Production I.G. 1999年11月11日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年6月9日閲覧。
  26. ^ a b c 書籍の奥付より。
  27. ^ やるドラ公式設定BOX”. マンガパック. 2000年3月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年2月28日閲覧。

関連項目

  • サーヴィランス 監視者 - やるドラシリーズと同じく、Production I.Gとソニー・コンピュータエンタテインメントが制作したアドベンチャーゲーム。

外部リンク


やるドラ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/13 17:45 UTC 版)

ダブルキャスト (ゲーム)」の記事における「やるドラ」の解説

詳細は「やるドラ」を参照 『やるドラ』シリーズ全編フルボイス・フルアニメーションで物語展開するアドベンチャーゲームシリーズ名であり、本作は『やるドラ』シリーズ1作目である。各作品本線呼ばれるメインシナリオが1本存在して、そこから分岐シナリオ派生していくシステムになっているPlayStation発売された4作品本作・『季節を抱きしめて』・『サンパギータ』・『雪割りの花』)は、夏・春・秋・冬といった季節舞台となっている。また、大学生主人公記憶喪失ヒロイン出会う」という共通の設定になっている

※この「やるドラ」の解説は、「ダブルキャスト (ゲーム)」の解説の一部です。
「やるドラ」を含む「ダブルキャスト (ゲーム)」の記事については、「ダブルキャスト (ゲーム)」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「やるドラ」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「やるドラ」の関連用語

やるドラのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



やるドラのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのやるドラ (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaのダブルキャスト (ゲーム) (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS