てんかん発作およびてんかん症候群の分類
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/04 15:34 UTC 版)
「てんかん」の記事における「てんかん発作およびてんかん症候群の分類」の解説
てんかんが上記定義された病名である。てんかんの一回ごとの発作をてんかん発作(Seizure、Epileptic Seizure)という。てんかん発作は痙攣(Convulsion)であることが多い。これは全身または一部の筋肉の不随意かつ発作的収縮を示す症候名である。不随意運動のミオクローヌス、他の症候では、失神との鑑別が必要な症候である。ただ、「痙攣=てんかん」というわけではない。何らかの誘因がある発作、1回だけで反復のない孤立発作、急性の全身疾患や頭部外傷直後に関連して起こった急性症候性発作では、「てんかん」とは診断されない。誘因のある発作の代表例が「ラム発作」で、アルコール依存症の患者が風邪をひいて飲酒をやめると起こる。これらの発作は皮質機能が一過性に障害されたときに起こる正常脳の自然な反応として考えられている。何らかの誘因する原因や機会がないにもかかわらず、反復して2回以上起こったてんかん発作があって、初めて「てんかん」と診断する。 「てんかん症候群」(Epileptic Syndromes)という言葉は、毎回随伴して起こる徴候、症状の組み合わせや病因、誘因因子、発症年齢、重症度および慢性化傾向に特徴づけられる症候群である。脳波・臨床症候群(electroclinical syndrome)とも言われ、若年ミオクロニーてんかん、「West症候群」、「レノックス・ガストー症候群」(Lennox–Gastaut Syndrome)がある。 国際抗てんかん連盟(ILAE)より、1981年度のてんかん発作型分類と1989年度の「てんかん症候群国際分類」が発表されている。てんかん発作型分類は2006年度に改訂され、てんかんおよびてんかん症候群国際分類は、2010年度に改訂されたが新分類普及は遅れている。分類に関しては、てんかん治療ガイドライン2010 の外部リンクを参照されたい。
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