その他の言論活動
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/04 04:10 UTC 版)
『バカのための読書術』などの啓蒙書も多い。評論家としては呉智英の影響を大きく受けている。エッセイについては群ようこを師匠と呼び、「学者っぽいところは高島俊男先生、怒ってばかりいるところは筒井康隆の日記、あたりが師匠筋に当たろうか」と述べている。また少年期からの歴史好きもあり、純粋な歴史の研究書『間宮林蔵〈隠密説〉の虚実』や、シェークスピアの作品内容と歴史的事実とを比較研究した『リチャード三世は悪人か』なども刊行している。啓蒙書『バカのための読書術』でも、歴史に関する本を読むことの重要性を説いている。また系図マニアでもあり、現代の学者、作家などの係累関係について造詣が深い。その趣味は、2007年の著書『日本の有名一族』に結実した。『日本の有名一族』は政官財界や旧皇族・旧華族の閨閥に重きを置く神一行や佐藤朝泰らによる類書(神著『閨閥』や佐藤著『閨閥』・『門閥』等)と比較すると学者・作家・芸能人等の閨閥を大きく取り上げているのが特徴である。 大学の現状についても発言している。「定年延長というのは、若い研究者の就職を遅らせることで、よくない」と指摘、国立大を定年退官した者が私立に勤めることについても、「国立大を定年になった教授を雇うより、若い人を雇ったほうが給料は安くあがるんだから、定年になった教授に就職口があるのは、人脈の賜物でしかない」と述べる。そして「私立を含めてすべての大学が定年を65歳にすれば、オーバードクター問題は解決する」と提言している。大学改革にも批判的であり、「今の大学の困難ってのは多くは90年代の大学改革が原因なんだから、それをやった連中の罪を問うべきで、元に戻せ、と言うだけでいい」 と主張する。 インターネット上ではブログ「猫を償うに猫をもってせよ」を運営しており、自己の主張の提示や、他者への批判などを活発に行っている。「匿名批判というのは、基本的に卑怯である」「私を匿名で批判する権利があるのは、たとえば大学で私の授業に出ている学生だけ」と、匿名・本名を公開しない筆名による言論を厳しく批判した。しかし現在は、「私は最近、そういう怒りからは次第に遠ざかっている」という心境を漏らすに至っている。 その他、選択的夫婦別姓制度導入に反対などしている
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