生産統制
【英】:Production Control
生産(日程)計画にしたがって、製造工程が運営されているかを監視し、遅れが発生しそうな場合には、速やかに対策を講じるといった生産計画を達成するための進度管理全般を生産統制と呼ぶ。
一般的に、生産計画では最終製品の納期(日程)を基に前工程の納期(日程)が設定される。この日程計画に基づいて、設計/出図、原材料調達、購入外注品調達、製造(加工・組立)、出荷(包装、輸配送等)が手配される。日程計画通りに進行しているかどうか、計画と実績(期間と量)を対比させ、差異がある場合には、適切な対策を速やかに講じて、日程計画からの遅れを生じさせない強力な「統制」が必要となる。
生産統制は、一品受注方式・機能別分業生産方式になるほど強く要求され、大量生産・ライン編成生産になるほど軽減される。
生産統制の具体的実施のためには、より速い実績収集の仕組みの構築と、遅れが生じそうな場合の対策実施のための多能工化された人材の確保が必要である。
この場合の「対策」とは、残業・休日出勤指示、他職場への応援依頼などの能力増加策だけでなく、設備不具合の早期復旧指示、不良発生原因の迅速な除去作業の指示なども含まれる。
しかし、度々遅れを引きおこす主要因に対しては、中期的な施策(品質管理強化、設備保全強化、技能スキル向上活動など)を並行して実施し、遅れの主要因に対する本質的な歯止めがなされなければ、生産統制のみでの生産計画の達成は困難であると認識する必要がある。
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