エクセレント・マネジャー
企業の中間管理職のあるべき論を述べる「エクセレントカンパニー」「超優良企業は革新する」などの著者であるR.H.ウォーターマンの提唱による。
ウォーターマンは、成功する企業の条件は単に財務数字だけでなく、企業文化が重要であり、いくつかの優良企業の調査から次のような特徴をもっていると結論付けている。
(1)小さな本社、小さな事業部制
うまくいっている会社は、会社を小さな自立できる単位に分割している。
小さな事業部制は顧客密着型になる。
(2)「上向き組織」より、「下向き組織」に
通常の組織では、ただ一つのこと「上司を喜ばせろ」が、従業員の唯一の重要な行動基準である。官僚では手続き優先になる。
(3)長期的あるべき姿を描いている
短期的な当面の業績だけで従業員を評価していない。
(4)ピラミッド組織からの脱却
給与の額も、地位も会長、社長、取締役と階層的になっている会社は硬直化する。また、取り巻きのスタッフや管理職が増加する。
(5)権限委譲とマネージャーの能力開発
マネージャーを減らし、権限委譲を進めていくには、マネージャーの能力が問題になる。少なくとも読解能力と計算能力は必要不可欠である。
(6)シグマの品質を作るには、シグマの人間が要る。
ウォーターマンは、「成功する企業は、テクノロジー、資本、生産プロセス、アイデアの差ではなく、組織のあり方の違いである」と結論付けている。特に、従業員、マネージャーのやる気の出し方の仕組みが重要であるとしている。
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