『ウルトラマン』に登場するゼットン星人
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「ゼットン星人」の記事における「『ウルトラマン』に登場するゼットン星人」の解説
『ウルトラマン』最終回「さらばウルトラマン」に登場。 ゼットンを操る謎の宇宙人。劇中で岩本博士により「1930年代から約40年に渡る円盤の飛来は、彼ら(ゼットン星人)の地球偵察だった」「地球侵略のための準備が整ったと判断した彼らは、大円盤部隊を動員して地球征服の最大の障害である科学特捜隊日本支部とウルトラマンの抹殺を行うべく日本に侵攻した」と推測される。 世界各国の人工衛星を破壊して日本へ侵攻する20機もの円盤群は航空自衛隊と交戦して一部が撃墜されるが、反撃して全滅に追い込む。科特隊によって大型母船を除く大半が撃墜されていくなか、ゼットン星人の1人が科特隊日本支部の基地内へすでに潜入しており、新兵器を取りに部屋を出た岩本博士を気絶させて彼に憑依する。今度はフジを気絶させた後、謎の銃を使って基地を破壊していく。フジから事情を聞いたアラシに殴られて変身が解けたところを、ハヤタにマルス133で頭を銃撃され、「ゼットン」と断末魔の言葉を残して消滅する。 スーツアクターは平田昭彦。 外見はケムール人のマスクの向きを前後逆に変えて岩本博士のスーツを着せたことからケムール人と酷似しており、書籍『ウルトラマン ベストブック』ではケムール人の同種ではないかと推測している。断末魔の唸り声は、ゼットンの声と同じものである。 『ウルトラマン』放送当時の呼称はゼットンを操っていたことによる便宜上のものに過ぎず、出身地など一切が不明。劇中での呼称もオープニングでのクレジットも存在せず、シナリオ決定稿での表記も単に「宇宙人」とされている。1960年代の雑誌記事ではゾフィーと混同され、「謎の宇宙人ゾーフィ」と誤って紹介されたこともある。そして放送終了から約1年半後、円谷プロが地方局向けに作成した番組販売用パンフレット(1968年11月1日発行)で初めてこの名称が使用され、後に朝日ソノラマから刊行されたムック本『ファンタスティックコレクション No.2 空想特撮のすばらしき世界 ウルトラマン』に掲載されて公式認定されることになった。なお、このパンフレットは『ウルトラマン・クロニクル』(竹書房、1997年)の初回特典として完全復刻されている。 金城哲夫によるノベライズ『怪獣絵物語ウルトラマン』(ノーベル書房・1967年8月10日発行)では「謎の宇宙人」としか呼ばれておらず、メフィラス星人の招集した宇宙人たちの中でひっそりと「ゼットンよ早く育て……」と呟く。第3作戦を実行したジェロニモンがウルトラマンに敗れた後、「謎の宇宙人の巻」では相次ぐ作戦失敗で意気消沈するメンバーにこの宇宙人が「私がウルトラマンと科学特捜隊を倒す!」と宣言し、最終作戦として急遽地球に向かったとされている。また、ゼットンがウルトラマンに勝てた理由は、この宇宙人に対策されていたことが明かされている。
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