「眼鏡っ娘」の台頭
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/08/15 02:10 UTC 版)
「眼鏡フェティシズム」の記事における「「眼鏡っ娘」の台頭」の解説
昭和初期の書籍では、眼鏡によって顔を引き立て美しく見せることができるという考えが当時の若者にあるとして、ある劇場が女優を募集したところ視力が低くないのにあえて眼鏡をかけた写真を送ってよこした者が一人ならずいたという話を紹介している。1980年から連載開始され人気を博した『Dr.スランプ』では、作中のヒロインである則巻アラレが眼鏡をかけたアンドロイドという設定であった。作者の鳥山明は単行本において、眼鏡の作画は意外と面倒なのでいずれアラレの眼鏡を外すつもりであったが、眼鏡のイメージが定着しアラレちゃんのおかげで眼鏡をかけることに抵抗がなくなりましたという読者からの便りも来たため外すに外せなくなったと明かした。そのヒットもあり、眼鏡のマイナスイメージは次第に軽減されていった。しかし、『Dr.スランプ』より後にあたる1983年に連載開始された『クルクルくりん』において、作者のとり・みきは主人公の眼鏡を外すように編集者から求められたことを単行本の後書きで告白している。 1990年代以降、オタク的サブカルチャーが拡大する一方で、知性的理性的な女性に対する性的嗜好を表現する際に、次第に眼鏡が用いられていった。AV女優や一般のグラビアアイドルにも眼鏡をかけた姿が散見されるようになった。2000年代に入ると「眼鏡っ娘」という言葉が広まり、眼鏡をマイナスではなくプラスイメージとしてとらえる層が存在し始めた。とくに同人誌やアダルトゲームといったオタク的サブカルチャーにおいてその傾向は顕著で、眼鏡をかけたキャラクターのみを扱ったものが出るなど、「眼鏡フェティシズム」を略した「眼鏡フェチ」「眼鏡っ娘萌え」と呼称されるジャンルになりはじめている。前述のとおり、本当の意味のフェティシズムと言えるかは不明である。またオタク自体のイメージとしてメガネをかけているというものも定着しつつある。 日本のテレビ番組において女性アナウンサーの眼鏡も以前は不文律でご法度だったが、近年は演出上の効果もあってか、眼鏡姿で番組に出演する機会も徐々に増えてきている。
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