「災厄」後の世界、ニューロエイジ
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「トーキョーN◎VA」の記事における「「災厄」後の世界、ニューロエイジ」の解説
『トーキョーN◎VA』の舞台となっているのは「災厄(ハザード)」といわれる天変地異によって荒廃した近未来の地球である。 「災厄」とはポールシフトをきっかけに起こった未曾有の天変地異のことで、七日間に渡って大地震と大津波が世界規模で起こり、人類がそれまで築いてきた文明と文化の多くを瓦解させた。さらにこの「災厄」の直後に謎のウイルスが世界中に蔓延した「小災厄(マイクロハザード)」が発生したため、人類はその人口を大きく減らすことになってしまった。 しかし、この未曾有の大災害にも人類は完全には滅びず、荒廃した地球に適応する形で社会を復興をしはじめた。そうして迎えた人類の新時代を「ニューロエイジ(Neuro Age)」と呼ぶ。なお、ニューロエイジは具体的に西暦何年というような設定はされておらず、漠然と「近未来」となっているが、2006年12月に刊行されたサプリメント『トーキョーN◎VA the Detonation クロニクル』では、歴史記述の都合上「現実の西暦の下二桁」を年号として採用している。すなわち、物語としての『トーキョーN◎VA』は「93年」から始まることになる。 ニューロエイジはいわゆるサイバーパンクをモチーフにした時代設定になっており、地球環境が荒廃している一方で、サイバーウェアとコンピュータネットワーク技術が奇形児的に発達している世界である。人類のほとんどは人工的な環境が整備された巨大都市(メガプレックス)に住んでおり、都市の外はミュータントや自然の脅威があふれている。ポールシフトにより氷河期が訪れたため、大地の多くは氷に閉ざされ人類の生活圏はかつてよりも限られてしまっている。国家の多くは一部の主要国(日本、中国、アメリカなど)を除いて求心力を減退させ、代わりに国際企業が政治的な影響力を強く持つようになった。 また、近代以後の科学技術の発展とともに闇に追いやられていた魔法や魔物、精霊や悪魔などが「災厄」の混乱に乗じて復活した。これらの神秘勢力は「災厄」後の混乱の中で人間社会にたくみに紛れ込んだ。その結果、ニューロエイジでは霊的な事件が「災厄」前よりもはるかに起こりやすくなっている。ニューロエイジの多くの国では魔法や霊の存在を公的には認めていないが、霊能力者や魔法使いを自称する者たちは、霊的事件を解決するゴーストバスターとして、都市社会に対して需要を持っている。 ニューロエイジでは宇宙開発も行われており、スペースコロニーが数基作られている。スペースコロニーに住めるのは選ばれた地位と財産をもつほんの一部の者だけで、彼らが形成する社会は「軌道」と呼ばれ、地上のような混乱からは縁遠い楽園として多くの庶民のあこがれの的になっている。軌道上に住む者たちは自らを「ハイランダー(天上人)」と称し、地上の人間を見下している。
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