「リーガン」から「レーガン」へ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/12 03:42 UTC 版)
「ロナルド・レーガン」の記事における「「リーガン」から「レーガン」へ」の解説
英語における「Reagan」の本来の発音は「リーガン」が近い。レーガン本人もハリウッド俳優時代から1980年の大統領予備選挙の当たりまでは「ロナルド・リーガン」と名乗っていた。しかし共和党から党大統領候補の指名を受けた際に、自分のルーツがアイルランド系であり、アイルランド語では語頭の「Rea」を「リー」ではなく「レイ[rei]」と発音することから、これを機に以後は「ロナルド・レイガン」と名乗ることにすると発表した。選挙中にこのような発表をする大統領候補はかつて無かったため、この件は意外性をもって報じられた。 ただ、多民族国家であるアメリカでは、民族の伝統の継承や自己の歴史に対する誇りに重きを置く[要検証 – ノート]。アイルランド系アメリカ人はヨーロッパからアメリカ合衆国へ組織的に移民した古参格で、強い民族意識と横の連帯を武器にアメリカ社会で確固たる地位を築いてきた。その後のヨーロッパからの移民の中には、新天地での暮らしが少しでも容易になるよう、自らの姓を英語風に改める者もいた中で、誇り高いアイルランド系のアメリカ人にはルーツを貫く者が多かった。このような要因から、このレーガンの姿勢は彼に対する好感度の上昇につながった。 もう1つの理由が、レーガン陣営で財政問題の顧問をしていた元メリルリンチ会長のドナルド・リーガン(Donald Regan)の存在であった。リーガンはレーガンの側近ともいえる人物で、レーガンが当選すればリーガンが財務長官に指名されるのは確実視されていた。姓の発音が同じで、しかも名の方も頭の一文字が違うだけである。この二つの名前はいかにも紛らわしいため、アメリカの報道も、こぞってレーガン候補の表明に同調する形で発音を変更し、Reganは従来通りの発音に据え置くことにした。@media screen{.mw-parser-output .fix-domain{border-bottom:dashed 1px}}レーガンの名が浸透した今日では、逆に「リーガン」の方が「レーガン」と呼び間違えられることが多いという。[要出典] これを受けて、日本のメディア報道においても表記がそれまでの「リーガン」から「レーガン」に変更されたが、一部では大統領選を経て就任式を過ぎてからもしばらく両表記が混在していたため、春ごろアメリカ大使館は日本の報道機関に対して、適切な表記に変更するよう要望する書簡を送付した。外国大使館からのこのような要望は前代未聞であり、この件は日本でも話題性のあるニュースとなった。[いつ?]
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