鳥取駅
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/07/09 19:37 UTC 版)
概要
山陰地方の東の玄関であり、鳥取県の県庁所在地でもある鳥取市の代表駅であることから特急列車をはじめ、多くの列車の始発駅となっている。
山陰本線を所属線[4]としており、当駅が起点となる因美線を加えた2路線が乗り入れている。また、若桜鉄道・智頭急行の列車も因美線を経由して乗り入れている。
歴史
- 1907年(明治40年)4月28日:官設鉄道が青谷駅から延伸した際の終着として、千代川左岸の気高郡海徳村(現在の鳥取市)古海[5]に鳥取仮停車場開業[1]。
- 1908年(明治41年)4月5日:千代川を渡る鉄橋の開通により、その対岸に鳥取駅が開業[1]。客貨取扱を開始[1]。鳥取仮停車場は同時に廃止[1]。
- 1909年(明治42年)10月12日:線路名称制定。山陰本線の所属となる。
- 1910年(明治43年)6月10日:山陰本線が当駅から岩美駅まで延伸、途中駅となる。
- 1919年(大正8年)12月20日:因美軽便線(現在の因美線)が用瀬駅まで開業、乗換駅となる[6]。
- 1922年(大正11年)9月2日:軽便線制度廃止に伴い、因美軽便線が因美線に改称。
- 1928年(昭和3年)3月15日:因美南線の部分開業に伴い、因美線が因美北線に改称。
- 1932年(昭和7年)7月1日:鳥取 - 津山間の全通に伴い、因美北線が改めて因美線の一部となる。
- 1943年(昭和18年)9月10日:鳥取地震が発生。構内で線路が湾曲するなどの被害[7]。
- 1947年(昭和22年)11月27日:昭和天皇が鳥取県内に行幸(昭和天皇の戦後巡幸)。お召し列車が発着[8]。
- 1974年(昭和49年)
- 1978年(昭和53年)11月8日:高架駅化[10]。
- 1985年(昭和60年)10月20日:昭和天皇が第40回国民体育大会に合わせて県内を行幸。お召し列車が鳥取駅発、倉吉駅着で運転[11]。
- 1987年(昭和62年)4月1日:国鉄分割民営化により、JR西日本の駅となる[1][6]。
- 2017年(平成29年)6月20日:TWILIGHT EXPRESS 瑞風の停車を開始[12]。
- 2025年(令和7年)春:山陰本線倉吉方面でICカード「ICOCA」の利用が可能になる(予定)[13]。
駅構造
配線上では1番のりばを上り本線、3番のりばを下り本線としているため、昭和の「長距離普通列車」の時代には、1・2番のりばは上り、3番のりばは下り、4番のりばは因美線という大まかな区分があったが、2008年3月改正現在は「スーパーはくと」の一部を除きほぼ全ての列車が当駅始発・終着のダイヤになっているため、4番のりばに浜坂方面がないほかは区別なく使用されている(「スーパーはくと」は当駅を跨いで運転することを前提としているため、京都行きは1・2番のりば、倉吉行きは3・4番のりばに発着している)。2006年3月のダイヤ改正で寝台特急「出雲」が廃止になったため、一つのホームを端から端まで使う列車が一時消滅したが、2017年に「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」が運転を開始。臨時列車ではあるが、長大編成列車の停車が復活している。
2・3番のりばの間には、客扱いをしない列車(後藤総合車両所への出入庫回送列車などが使用。)の着発線、4番のりばの横には側線がある。
ホームはいずれも駅の3階にあり、鳥取駅を含めて前後の区間はスラブ軌道主体の高架となっている。改札口から各ホームに、エレベーターやエスカレーターが設置されている(以前よりエレベーターは設置されていたが改札外にあったため、利用の際は係員に申し出る必要があった)。また以前、改札外に設置されていた待合室は、駅利用者以外の利用増加により撤去され、現在は改札内に待合室が設置されている。
直営駅[2]であり、構内には山陰本線の東浜駅 - 赤碕駅間各駅と因美線の智頭駅以北の各駅を管轄する鳥取鉄道部が置かれている。
駅ビル西側には商業施設シャミネや、日本旅行TiS鳥取支店などが入っている。
JR西日本管内の中核市の中心駅で唯一自動改札機は導入されておらず、ICOCA等交通系ICカードは利用できないが、2025年春に、山陰本線倉吉方面でICカード「ICOCA」の利用が可能になる予定。飲料水用自動販売機を含めた売店ではICOCA電子マネーが利用できる。
のりば
のりば | 路線 | 方向 | 行先 | 備考 |
---|---|---|---|---|
1・2 | 山陰本線 | 下り | 倉吉・米子方面[14] | |
上り | 浜坂・豊岡方面[14] | 「はまかぜ」は1番のりば | ||
因美線 | - | 郡家・津山・姫路・大阪方面[14] | 京都行き「スーパーはくと」は1番のりば | |
3 | 山陰本線 | 下り | 倉吉・米子・出雲市方面[14] | |
上り | 浜坂・豊岡方面[14] | 普通列車のみ | ||
因美線 | - | 郡家・津山・姫路・大阪方面[14] | ||
4 | 山陰本線 | 下り | 倉吉・米子・出雲市方面[14] | 山陰本線上り(浜坂方面)は、線路が繋がっていないため発着不可能 |
因美線 | - | 郡家・津山・大阪方面[14] |
- 2010年3月現在、「スーパーおき/まつかぜ」の乗車位置目標は全ホームに、「スーパーいなば」の乗車位置目標は1・3・4番のりばに、「はまかぜ」の乗車位置目標は1番のりばのみに設置されている。京都行きの「スーパーはくと」については不定期に指定席車の増結があることから、固定の乗車位置目標ではなく小型モニターで乗車位置を案内する。このモニターがあるのは1番のりばのみであるため、同列車は原則1番のりば発着となる。倉吉行きの「スーパーはくと」の乗車位置目標は自由席車分のみ3・4番のりばに設置されている。
-
改札口(2019年11月)
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ホーム(2007年9月)
駅構内の施設
- みどりの窓口[3]
- みどりの券売機[3]
- みどりの券売機プラス[3]
- 日本旅行TiS鳥取支店
- セブン-イレブン ハートインJR鳥取駅店
- おみやげ楽市シャミネ鳥取店
- 駅弁売り場(アベ鳥取堂)
- シャミネ鳥取
- 鉄道警察隊鳥取分駐隊
- 鳥取県立ハローワーク
- ^ a b c d e f g 石野 1998, p. 305.
- ^ a b 『学研の大図鑑 JR全駅・全駅舎西日本編(JR東海・JR西日本・JR四国・JR九州)』学習研究社、2004年4月30日、165頁。
- ^ a b c d e “鳥取駅|駅情報:JRおでかけネット”. 西日本旅客鉄道. 2023年1月15日閲覧。
- ^ 『停車場変遷大事典 国鉄・JR編』JTB 1998年
- ^ 鳥取市公式ウェブサイト内,鳥取市の概要 (PDF)
- ^ a b 石野 1998, p. 324.
- ^ 昭和ニュース事典編纂委員会『昭和ニュース事典第8巻 昭和17年/昭和20年』本編p.224 毎日コミュニケーションズ刊 1994年
- ^ 原武史『昭和天皇御召列車全記録』新潮社、2016年9月30日、99頁。ISBN 978-4-10-320523-4。
- ^ 「鳥取駅旅行センターがオープン」『交通新聞』交通協力会、1974年7月16日、1面。
- ^ 「鳥取駅 装い新たに開業」『交通新聞』交通協力会、1978年10月26日、1面。
- ^ 原武史『昭和天皇御召列車全記録』新潮社、2016年9月30日、155頁。ISBN 978-4-10-320523-4。
- ^ 横山翼「鳥取駅に瑞風 園児ら「またね」」『朝日新聞』朝日新聞社、2017年6月21日、朝刊 鳥取全県版。
- ^ 『2025年春(予定)山陰本線のICOCAエリアを拡大します!』(PDF)(プレスリリース)西日本旅客鉄道、2023年12月15日。 オリジナルの2023年12月15日時点におけるアーカイブ 。2023年12月15日閲覧。
- ^ a b c d e f g h “鳥取駅|構内図:JRおでかけネット”. 西日本旅客鉄道. 2023年1月15日閲覧。
- ^ 『JTB時刻表 2024年3月号』JTBパブリッシング、2024年、380,381頁。
- ^ 市勢要覧 - 鳥取市
- ^ “鳥取)巨大砂時計の計画見直し 鳥取商工会議所”. 朝日新聞デジタル (2017年7月24日). 2019年6月16日閲覧。
固有名詞の分類
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