コンニャク
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様々な蒟蒻
しらたき・糸蒟蒻
関東では、材料を細い穴から押し出してから凝固させて作る[19]細い糸状のこんにゃくを「しらたき(白滝)」と呼んでいた。これに対して、関西では板蒟蒻を細く切って糸状にした物を糸蒟蒻と呼んでおり、製法が異なる両者は別物と言われていた。2020年現在では糸こんにゃくも細い穴を通す製法になったために両者を区別する方法はなくなったとされる[20]。
糸蒟蒻をより細くしたものをしらたきと区別する場合もある。近年は[いつ?]、白い「しらたき」や、おでん用に機械で巻かれた(結ばれた)ものが東西を問わず普及しているため、白いものを「しらたき」、こんにゃく色のものを「糸こんにゃく」と呼ぶことが一般的である。蒟蒻突きなどの道具を用い5 - 10mm角程度の太さにしたものは突き蒟蒻と呼ばれ、主に炒め物や煮物に使われる。原板を細くするところは糸蒟蒻と同じだが、糸こんにゃくとは別に扱われる。
「すき焼きにしらたき(糸蒟蒻)を入れると肉が硬くなる」との説があるが、これを間違いとする調査結果を日本こんにゃく協会が公表している[21]。
欧米ではコンニャクは「Devil's tongue(悪魔の舌)」とも呼ばれ、あまり人気のない食材であった[12]。しかし、和食ブームとともに低カロリーの健康食品として欧米にも広がりつつある[22][23]。特に、「しらたき」が健康的なパスタとして欧米で流行した。日本でもラーメンやうどん等の麺類の缶詰において、一般的な小麦粉の麺では缶内のスープで延び続けてしまうため、コンニャクの麺が使われる(らーめん缶を参照)。
玉蒟蒻
玉状の蒟蒻を3個か4個程度ずつ割り箸に刺していき、大鍋の中で醤油ベースの汁で煮込んだもの。玉蒟蒻を煮るときにはだしを使用し、日本酒を入れる。食べるときには辛子をつける。山形県や群馬県の一部では、観光地・祭り・学園祭などで必ずと言っていいほど売られている[独自研究?]。また、東京などにある山形の郷土料理を売り物にする居酒屋でメニューに載せられていることもある。
略して「玉こん」と呼称することがあるが、これは株式会社平野屋(山形県)の登録商標である(商標登録番号 第762418号)。山形県内陸部で玉蒟蒻が浸透した理由として、江戸時代に、地域的に貧しく砂糖や米粉が満足に入手できず羽州街道筋の茶屋において、団子の代わりとして供されたのが始まりとする説がある[24]。
刺身蒟蒻
蒟蒻のなかでも精粉から作ったものはアクが少ないため、生のまま刺身にして食べることもできる。角型に成型されたものを薄く切って食べるほか、刺身専用に作られたものも市販されている。刺身こんにゃく専用に作られたものは、食感のためか表面をやや粗くしてあり、風味や外観を変えるために青海苔や胡麻、人参などで着色してあるなどの特徴がある。味が淡白なため、刺身蒟蒻に生姜醤油や酢味噌を付けて食べることもある。見た目や食感がフグに似ることから、ふぐ刺しを模したものを山ふぐとも称する。
レバー生食の規制強化に伴い、代替としてレバ刺し風味の蒟蒻も出回っている。
手綱蒟蒻
薄く切った蒟蒻の中央部に切れ込みを入れ、切れ込みの部分をひねりねじったもの。見た目の面白さに加え、表面積が大きくなるため煮物にすれば味の染み込みが良くなる利点がある。
凍み蒟蒻、氷蒟蒻
高野豆腐に似た「凍み蒟蒻」と呼ばれる蒟蒻の加工品がある。現代では茨城県北部の一部地域(常陸太田市など)のみで作られている。蒟蒻が凍結と解凍を繰り返すと、中の水分が抜けて、見かけが灰色から白っぽく変わる。農閑期である冬場の田圃に藁を敷いて、夜間の寒さによる凍結と、日中の天日による解凍を利用する。煮しめなどに入れる食材としてのほか、洗顔スポンジにも使われる[25][26]。
冷凍した蒟蒻を解凍すると、繊維質が残ってスポンジ状になり元の食感が失われる性質を利用して、凍らせた蒟蒻を食肉の代替品とする現代的な調理法もある。冷凍する前に目的のレシピに合わせ、コンニャクをカットしてから冷凍することが重要である。電子レンジでの解凍は食感を悪くするため、凍らせた蒟蒻は必ず自然解凍または熱湯をかけて解凍する。発案書籍は『氷コンニャク超美味レシピ』(橋爪佐和子 / マキノ出版 2014年6月初版)。
赤蒟蒻
製造過程で三二酸化鉄を混入して着色した、赤色の蒟蒻のこと[27]。滋賀県の近江八幡地域でのみ長年流通してきたもので、この地方では赤蒟蒻しか製造流通していなかった。こんにゃくの独特な臭いがなく、近江八幡市から全国に広まった[27]。薄くスライスして、生レバーに見立てて食することもある[28]。
粒蒟蒻
粒状に加工したこんにゃく。ご飯の代用など、食感や低カロリーを生かし、各種食品に混ぜられることもある。
注釈
出典
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- ^ 関税割当に関する情報 農林水産省
- ^ 『農林水産省年報』 第2編各論 第2章 国際部
- ^ 関税暫定措置法第7条の3
- ^ 関税・外国為替等審議会 関税分科会 配付資料2-1 暫定税率等の適用期限の到来について(資料編)(平成27年10月27日)
- ^ 前原外相のコンニャク高関税発言 読売新聞2011年2月17日[リンク切れ]
- ^ 平成22年度関税率・関税制度改正要望事項調査票(延長)
- ^ 農林中金総合研究所 農林漁業・環境問題レポート 2005年11月 WTO農業交渉とこんにゃく産業
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