SX-9
SX-9とは、NECが2007年10月25日に発表したスーパーコンピュータの名称である。
SX-9はベクトル型スーパーコンピュータで、搭載されたCPUが単一のCPUコアだけで102.4GFLOPSの処理性能を持っている。1ノード当たり最大16個のCPUを搭載できるようになっている。ノード間は片方向当たり最大毎秒128GBのインターコネクトで接続され、最大512台のノードを接続すれば総合演算性能は世界最速の839TFLOPSに達するといわれている。
また、配線技術の向上や筐体の高密度実装、冷却装置の設計の効率化などによって、消費電力や設置面積が従来のシリーズ製品の約4分の1まで削減されている。

ベクトル型スーパーコンピュータは、汎用CPUを多数搭載するスカラー型に比べ、科学技術計算や大規模データの超高速計算に優れているといわれている。SX-9は、気象予報や流体解析、環境シミュレーション、ナノテクノロジーなどの科学研究分野におけるHPC(ハイパフォーマンスコンピューティング)での利用が見込まれている。
※画像提供 / 日本電気株式会社
参照リンク
SX-9 - (NEC)
スーパーコンピュータ: | MDGRAPE-3 Oakforest-PACS Roadrunner SX-9 Shoubu Suiren Suiren Blue |
SX-9
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/12 07:32 UTC 版)
2007年(平成19年)10月発表。ペタフロップス時代を視野に入れ開発された。当初の予定通り1チップベクトルプロセッサを採用し、プロセッサ当たりの性能は100GFLOPSを越える。(発表時点ではシングルプロセッサとして世界最高性能)これに伴い、性能当たりの電力効率を大幅に向上させている。65nm CMOSプロセス、11層銅配線採用。最大で8192台のCPUを接続できる。ノード間の接続速度も見直され、回線交換方式からパケット交換方式に変更。最大で256GB/S(128GB/S×2)となった。オペレーティングシステムはSUPER-UXを継続採用している。
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