早見表
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/09 14:14 UTC 版)
主な細菌性食中毒病原体腸炎ビブリオサルモネラカンピロバクターO157などの腸管出血性大腸菌(EHEC)黄色ブドウ球菌ボツリヌス菌ウェルシュ菌セレウス菌リステリア(ノロウイルス)種類感染型 感染型 感染型 感染型または中間型 毒素型 毒素型 中間型 中間型 感染型 感染型(厳密にはウイルス性であり細菌性ではない) 病原因子耐熱性溶血毒(TDH) 腸管上皮細胞侵入 腸管上皮細胞侵入 ベロ毒素 ブドウ球菌エンテロトキシン ボツリヌストキシン ウェルシュ菌エンテロトキシン セレウス菌エンテロトキシン 細胞侵入 腸管上皮細胞侵入 感染源魚介類 ネズミ、家畜、鳥 鳥、家畜 家畜、ネズミ、感染者の糞便 調理者の皮膚 発酵食品、いずし、真空パック食品、ソーセージなど 種々 米、麦などの穀物 家畜 貝類、感染者の糞便 原因食品生の魚、貝類など 生肉、鶏卵、サラダ 鶏肉、豚肉、牛肉 種々の食品。特に生の牛肉が原因となることが多い。 おにぎり、寿司、乳製品 発酵食品、いずし、真空パック食品、ソーセージなど 肉料理など パスタ、チャーハンなど 乳製品、肉料理、サラダなど 種々の食品。かつては牡蠣などの二枚貝が原因となることが多かった。 潜伏期間12〜24時間 1〜2日 2〜11日 3〜8日 30分〜6時間 2時間〜8日 8〜24時間 30分〜6時間 1日〜1ヶ月 24〜48時間 主な症状腹痛、下痢、嘔吐 発熱、腹痛、下痢、嘔吐 頭痛、腹痛、下痢、嘔吐 出血性大腸炎(腹痛、水様性下痢、血便、風邪様症状) 嘔気、嘔吐、上腹部痛、下痢 麻痺、複視、構音障害、呼吸困難など 腹部不快感、下痢 上腹部痛、嘔気、嘔吐 発熱、倦怠感、頭痛、筋肉痛、関節痛 上腹部痛、嘔気、嘔吐、下痢 腹痛上腹部で強い へそ周辺で強い へそ周辺で強い 下腹部で強い 上腹部で強い 上腹部で強い 上腹部で強い 上腹部で強い 下痢水様便、重症例では粘血便 水様便または粘血便 水様便または粘血便 はじめ水様便、のちに血便 水様便、稀に粘血便 稀 水様便、稀に粘血便 水様便 稀 水様便 血便(下血)重症例ではあり あり あり 特に顕著に現れる。典型例では「糞便成分がほとんどなく、真っ赤な血液そのもの」といった状態で出てくる。 稀 稀 嘔吐多い あり あり 稀 激しい あり 稀 激しい 多い 発熱ない、または軽度(37℃台) 多い、ときに38℃以上の高熱になることも あり 軽度(37℃台)であることが多い 稀 なし 稀 稀 高熱(38℃以上) ない、または軽度(37℃台) 合併症稀に心臓障害を起こすことがある 敗血症 敗血症、ギラン・バレー症候群 溶血性尿毒症症候群(HUS)、血栓性血小板減少性紫斑病(TTP) 稀に壊死性腸炎を起こすことがある 敗血症、髄膜炎、流産 二次感染(ヒトからヒトへの伝染)稀 あり あり あり なし なし なし なし 稀 多い 予防法魚介類の生食を避ける、食前加熱 ネズミの駆除、鶏卵の生食を避ける、食前加熱、冷蔵冷凍、食前の手洗い 肉類の生食を避ける、食前加熱、冷蔵冷凍、食前の手洗い 肉類の生食を避ける、食前加熱、冷蔵冷凍、食前の手洗い、二次感染の防止 手指に化膿がみられる者の調理の禁止 缶詰やソーセージなどの加熱殺菌 残り物を再加熱して食べない 残り物を再加熱して食べない 食前の加熱殺菌 食前加熱、手洗い、うがい、二次感染の防止 感染症法での扱い五類感染症(感染性胃腸炎) 五類感染症(感染性胃腸炎) 五類感染症(感染性胃腸炎) 三類感染症(腸管出血性大腸菌感染症) 四類感染症(ボツリヌス症) 五類感染症(細菌性髄膜炎) 五類感染症(感染性胃腸炎) 備考コレラ菌と同じビブリオ属に分類される細菌である 腸チフスおよびパラチフスを起こす菌株は感染症法で三類感染症に指定される 合併症のHUSは致死率が高く、後遺症が残ることもある ボツリヌストキシンは猛毒であり、早急に治療しなければ致死率が高い 食中毒だけでなくガス壊疽を起こす菌株もある 日本国内での発生は稀だが、アメリカ合衆国では重症例が多い 食中毒よりも二次感染の例が多く、問題となっている
※この「早見表」の解説は、「食中毒」の解説の一部です。
「早見表」を含む「食中毒」の記事については、「食中毒」の概要を参照ください。
「早見表」の例文・使い方・用例・文例
- 早見表のページへのリンク