ベロ毒素とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 固有名詞の種類 > 自然 > 物質 > 化合物 > タンパク質 > ベロ毒素の意味・解説 

ベロ‐どくそ【ベロ毒素】


ベロ毒素

ベロ毒素は病原性大腸菌O-157作り出す毒素です。O-157存在確認は、最終的にベロ毒素の検出有無により行われます

ベロ毒素 [Vero toxin(s)]

 ベロ毒素は本来、志賀赤痢菌もっている出血性毒素であるが、最近問題になった病原性大腸菌O157毒素としても一般に知られるようになった。その由来1962年安村(日本)によって研究用培養細胞としてアフリカ・ミドリザル腎臓細胞初め培養され、その培養細胞エスペラント語緑色(verda)と腎臓(reno)を組み合わせてベロ(Vero)細胞名づけられた。その後志賀赤痢菌毒素がこの培養細胞溶かすことが判り、その毒素はベロ毒素とよばれている。それとは別に腸管出血性大腸菌O157もこの毒素をもっていることが判り2種類のベロ毒素(VT1,VT2)が分離された。志賀赤痢菌毒素はVT1であるが、致死量VT2のほうがVT1より30倍強い。腸管出血性大腸菌がベロ毒素をもつようになった原因として、ベロ毒素の遺伝子をもつファージ大腸菌感染して、強い病原性発現する大腸菌O157になったではないか考えられている。

ベロ毒素

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/09/09 03:05 UTC 版)

ベロ毒素(ベロどくそ、verotoxin)とは、一部の腸管出血性大腸菌EHEC, enterohaemorrhagic Escherichia coli)が産生し、菌体外に分泌する毒素タンパク質外毒素)で、VT (= Vero cell Toxin) の省略形。一部の赤痢菌(志賀赤痢菌、Shigella dysenteria 1)が産生する志賀毒素(しがどくそ、シガトキシン)と同一のものであり、志賀様毒素(しがようどくそ、shiga-like toxin)とも呼ばれる。真核細胞リボソームに作用して、タンパク質合成を阻害する働きを持つ。影響を強く受ける臓器は大腸腎臓で、出血性の下痢、急性脳症、溶血性尿毒症症候群(HUS)などのさまざまな病態の直接の原因となる病原因子である。なお、シガテラ食中毒の原因物質のひとつであるシガトキシン (ciguatoxin) とは別の物質である。




「ベロ毒素」の続きの解説一覧



ベロ毒素と同じ種類の言葉


固有名詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「ベロ毒素」の関連用語

ベロ毒素のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



ベロ毒素のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
新語時事用語辞典新語時事用語辞典
Copyright © 2024 新語時事用語辞典 All Rights Reserved.
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
京浜河川事務所京浜河川事務所
Copyright (C) 2024 京浜河川事務所 All rights reserved.
微生物管理機構微生物管理機構
Microbes Control Organization Ver 1.0 (C)1999-2024 Fumiaki Taguchi
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのベロ毒素 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS