augument
オーギュメント
オーギュメント
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/04 17:40 UTC 版)
オーギュメント(Augment)とは、核となるセンター・オーパスに、選択的に装着された8個のオーパスの、計9個のオーパスを配列したコア・ブレイン(Core Brain)と呼ばれる制御基盤を取り付けた特殊装置。複数のオーパスを組み合わせることにより、単体よりも遥かに大きな影響を与えられるため、「増大させるもの」という意味でこの名称がついた。単純に個々のオーパスの機能を増大させるだけでなく、SC空間を展開したり、センター・オーパスとその周囲に装着されたオーパスの組み合わせによって、それぞれに書き込まれているデータを一時的に結合させ、さらに異なった認識(カレイドフェノム)を発生させることができる。なお、起動時には必ず使用者の認証を行い、最初に使用する場合にはコア・ブレインに使用者のイデア情報パターンを登録しなければならず、以後の使用者はイデア情報パターンの登録者に限定される。なお、センター・オーパスは特に強力なイデアを持っているだけでなく、コア・ブレインにまで影響を及ぼし、オーギュメント自体の性能を決定付ける要素ともなっている。そのため、オーギュメントは基本的にセンター・オーパスの名称で呼ばれる。 オーパス配列やオーパス吸収の際に音声ガイド(声 - 大本眞基子)を行う。 なお、設定はフィクションであり、史実とは異なる部分もある。 セイクリッド・デス Sacred Death (センター・オーパス:黒) 使用者:雲野 十夜 大鎌型のオーギュメント。ソースとなったのは、14世紀後期のイングランドで起こった反乱の指導者ジョン・ボールが、武器として使用したとされる大鎌。結局反乱は失敗に終わり彼は処刑されたが、圧政や権力者に抗う者の象徴としてその後も民衆の間で密かに伝えられ、正しい目的を持ち、力を必要とする者の前に必ず現れるといわれている。謎の老人によりアインハルト親娘の所に持ち込まれた。 性能は攻撃力と耐久力が高めだが、機動力が低い。 ヘヴンズ・キー Heaven's Key (センター・オーパス:白) 使用者:空木 理子 錫杖型のオーギュメント。ソースとなったのは、イエス・キリストが十二使徒の一人であるペテロを自分の代理として初代教皇に定めたときに手渡したと言われる錫杖。先端部に大きく翼を広げた天使が装飾されていることから、天使が姿を変えた杖と信じられている。後に、ローマ皇帝ネロに奪われ所在が不明となっていたが、近年ポンペイにて発見され、現在はバチカンに保管されている。 性能は機動力と魔力に優れ、他の能力は平均的。得意系統は回復系だが、攻撃も可能。 バルバロス Barbaross (センター・オーパス:青) 使用者:柊 誠志郎 航海用具型のオーギュメント。ソースとなったのは、16世紀にヨーロッパを荒らしまわった海賊、バルバロス兄弟が使用していたという航海用具。これを使用することによって彼等は幾度となく難を逃れ、やがては無敵の海賊と呼ばれるようになった。その後、名だたる海賊の手に渡ったが、現在はアメリカ海軍が所有している。 性能は防御力が高いが、他の能力はやや低め。得意系統は攻撃・補助系で、回復系は苦手。また、鎖を使ってダウジングを行う事が出来る。 パペット・クロウ Puppet Claw (センター・オーパス:白) 使用者:霧生 忍 鉤爪型のオーギュメント。ソースとなったのは、20世紀初頭、コロラド州の鍛冶屋、ハンク・リチャーズが制作した鉤爪状の武器。彼はこれを自分の手に装着し、己の家族を含めた13人もの人々を惨殺し、現地の警官に射殺された。ハンクの死後、この武器は地元警察に保管されたが、何度も盗難に遭っては殺人に使用されたため、後にFBIの保管庫で厳重に管理されるようになった。 性能は攻撃力が高め。意外と補助・妨害系とも相性がいい。 テン・コマンドメンツ Ten Commandments (センター・オーパス:緑) 使用者:ビショップ 本型のオーギュメント。ソースとなったのは、活版印刷術を発明したグーテンベルクが最初に印刷したという「モーゼの十戒」。石版を正確に書き取った羊皮紙の写しが元になっているといわれ、そのために本物の石版同様に強力な力を持つと伝えられている。10部ほど印刷されたものの、教会によりすべて焼却処分になったと記録されている。 性能は機動力が低めだが、高い移動力がそれを補っている。他の能力は平均的。得意系統は回復系。 ルーイナス・シールド Ruinous Shield (センター・オーパス:黄) 使用者:ジョーカー 盾型のオーギュメント。ソースとなったのは、20世紀初頭に活躍した女流舞踏家、イサドラ・ダンカンが所有していたといわれる盾。彼女は独創的なダンスによって、舞踏界に革命を起こした人物だった。後年彼女はこの盾を持って踊っている時に転倒、頚骨を折り死亡してしまう。それ以降、盾には彼女の魂が宿ったといわれ、使用者に不思議な舞踏を伝えるといわれている。 能力は全体的に平均的でバランスがいい。攻撃より補助に適している。 ロッティン・バウンド Rotten Bound (センター・オーパス:黒) 使用者:ウツロ 拘束具型のオーギュメント。ソースとなったのは、イングランド女王エリザベス1世が、19年もの間メアリ・スチュアートを幽閉した際に、腕にくさびを打ち込んで作った拘束具。処刑のため表に出されたとき、メアリの腕は腐り落ちる寸前であった。くさびはその後も同じ牢で使われたが、拘束した人間の体を短期間で腐らせるようになったという。 性能は機動力が低いが、障害を持つ攻撃系を得意とする。 インディペンデンス Independence (センター・オーパス:黄) 使用者:壬生 洋平 ボウガン型のオーギュメント。ソースとなったのは、13世紀末から14世紀初頭にかけてイングランドの圧政に抵抗したスコットランドの英雄、ウィリアム・ウォレスが用いていたといわれるボウガン。このボウガンは独立の象徴とされ、オランダ独立戦争や、アメリカの対英独立戦争、さらにはインド独立戦争などで、名だたる指導者達の手を渡り歩いたとされている。 性能は全体的にやや低めで、特に魔力が低い。同系統のルーイナス・シールド同様、補助に適している。 ラ・ピュセル La Pucelle (センター・オーパス:赤) 使用者:佐伯 柚流 槍型のオーギュメント。ソースとなったのは、ジャンヌ・ダルクを処刑するため、使用されるはずであった槍。しかし、いざ彼女を貫こうとした瞬間、槍は自ら折れ曲がってしまった。結局、ジャンヌは槍では貫かれず、火刑に処されることになったが、神の加護で苦しみを感じることはなかった。後に殺人鬼ジルを処刑する時にも同様の現象が起きたが、神の加護を持たないジルは地獄の苦しみを味わったといわれる。ちなみに、「La Pucelle」とは「乙女」、「メイド」という意味がある。 性能は攻撃力が突出している。 ジ・オーディナンス The Ordinance (センター・オーパス:青) 使用者:園宗寺 要 銃型のオーギュメント。ソースとなったのは、ビリー・ザ・キッドを越える38人を撃ち殺した西部最強のガンマン、バット・マスターソンが愛用していた銃。保安官だった彼は、法律に縛られることなく自分の正義を貫き、訪れた町に平和をもたらした。そのため住民からも慕われ、彼の持つ銃は、文字通り法と平和をもたらす象徴とされた。 性能は機動力が低いが、攻撃系に優れている。 クィーン・デッド Queen Dead (センター・オーパス:赤) 使用者:J.B. 剣型のオーギュメント。ソースとなったのは、1793年にフランス国王ルイ16世の王妃、マリー・アントワネットが処刑される時に使用されたギロチンの刃。フランス革命後、ギロチンの刃は、街の鍛冶屋に引き取られ、複数の刀剣に加工された。これらの刀剣は、ルーブル美術館所有の「アントワネット」と呼ばれる有名な小型ナイフ以外、ほとんどが行方不明になっている。 性能は攻撃力が突出して高く、機動力も高い。 ジーザス・シュラウド Jesus Shroud (センター・オーパス:緑) 使用者:名城 瞳 ショール型のオーギュメント。ソースとなったのは、イエス・キリストの遺骸を包んだと伝えられる「聖骸布」と呼ばれる布。一般的にはイタリアのトリノ大聖堂にあるものが有名だが、それは偽者であり、本物はバチカンのサンピエトロ大聖堂地下の宝物庫に眠っている。教皇庁の限られたごく少数の人間しか目にすることはできない。ダイスがイデア情報を取得する際には、空木のオーギュメントのソースであるヘヴンズ・キーを寄贈する代わりに教皇庁から借り出した。 性能は攻撃力が低めだが、機動力が高く、他の能力は優秀。どの系統でも高い性能を誇る。
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