IPアドレス枯渇問題 IPアドレス枯渇問題の概要

IPアドレス枯渇問題

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/11/21 04:34 UTC 版)

IPv4アドレスの割り当て状況(2012年4月23日現在)[1]
  ARIN: 一部北米、カリブ海、大西洋、南極大陸周辺
  APNIC: 東部および南部アジア、太平洋エリア
  RIPE NCC: ヨーロッパ、中東、中央アジア
  LACNIC: ラテンアメリカ、カリブ海沿岸地域
  AfriNIC: アフリカ地域
  その他: RIRが保有しているが下位に誰も割り振りされていない、あるいはIANAから企業へ直接付与されるなどRIR外のアドレス
  予約アドレス: ローカルアドレス、マルチキャスト、将来のために予約され未使用のアドレス
     未割当

IANA (Internet Assigned Numbers Authority) の管理するIPv4アドレスは2011年2月3日に枯渇した[2]。現在は、RIR(地域インターネットレジストリ)が管理する在庫を割り振っている状態である。各RIRの最後の1ブロックは、IPv6への接続性の確保や既存のインターネット接続を維持する目的で、限定された条件で割り振られるので、自由には取得できない。2011年4月15日には、他のRIRに先駆けて、APNICのIPv4アドレスの在庫が/8ブロック換算で、1ブロック未満となり、アジア太平洋地域では、IPv4アドレスの在庫は事実上枯渇した[3]。また2012年9月14日にはRIPE NCCでも最後の1ブロックからの割り当てが始まり[4]、以降も/22や返却された予備のIPv4アドレスを割り振っていったが、2019年11月25日に全て枯渇した[5]。ARINでは2015年9月24日に在庫が/10(/8の4分の1)を切り[6]、枯渇した[7]


  1. ^ IANA IPv4 Address Space Registry
  2. ^ IPv4アドレスの中央在庫が完全に枯渇”. ITmedia (2011年2月4日). 2011年2月7日閲覧。
  3. ^ APNICにおけるIPv4アドレス在庫枯渇のお知らせ、および枯渇後のJPNICにおけるアドレス管理ポリシーのご案内
  4. ^ RIPE NCC Begins to Allocate IPv4 Address Space From the Last /8
  5. ^ a b c “欧州のIPv4アドレスがついに完全枯渇、6億個弱を使い切った”. 日経テクノロジーオンライン. (2019年11月25日). https://tech.nikkeibp.co.jp/atcl/nxt/news/18/06548/ 2019年11月25日閲覧。 
  6. ^ 北米地域レジストリにおけるIPv4アドレス在庫枯渇のお知らせ 日本ネットワークインフォメーションセンター、2015年9月25日(2015年9月29日閲覧)。
  7. ^ ARIN IPV4 FREE POOL REACHES ZERO ARIN、2015年9月24日(2015年9月29日閲覧)。
  8. ^ IPv4アドレス枯渇対応アクションプラン2010.06版 (PDF)
  9. ^ Chiappa, N., "The IP Addressing Issue",
  10. ^ a b 歴史的経緯を持つプロバイダ非依存アドレス(歴史的PIアドレス)について
  11. ^ 報告書「IPv4アドレス枯渇に向けた提言」公開のお知らせ - 社団法人日本ネットワークインフォメーションセンター (JPNIC) 2006.4
  12. ^ IPv4割り振り状況と 予測との比較〜2006冬〜 (PDF) - JPNIC番号資源利用状況調査研究家チーム 近藤邦昭
  13. ^ JPNIC「IPv4アドレスの在庫枯渇状況とJPNICの取り組みについて」、2007年6月19日。
  14. ^ 広がらぬ次世代アドレス 現行v4、2年後にも在庫切れ”. 朝日新聞 (2009年8月28日). 2010年2月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2012年8月21日閲覧。
  15. ^ JPNIC「IPv4アドレスIANA在庫が10%を切るも、JPNICのIPv4分配に変化なし」、2010年1月20日
  16. ^ ARINとRIPE NCCへ、「/8ブロック」が割り振られました | IPv4アドレス枯渇対応タスクフォース 2010年12月1日
  17. ^ IPv4アドレスのIANA在庫、あと/8を2ブロック残すのみ | JPNIC 2010年12月1日
  18. ^ IPv4アドレスの枯渇がいよいよ目前、在庫が実質2ブロックに | ITPro 2010年12月1日
  19. ^ IANAからAPNICへ、二つの/8ブロックが割り振られました | JPNIC 2011年2月1日
  20. ^ IANAからAPNICに申請で分配可能な最後のアドレスが割り振られました | IPv4アドレス枯渇対応タスクフォース 2011年2月1日
  21. ^ Two /8s allocated to APNIC from IANA | APNIC 2011年2月1日
  22. ^ IANAにおけるIPv4アドレス在庫枯渇、およびJPNICの今後のアドレス分配について | JPNIC 2011年2月4日
  23. ^ IANAのIPv4アドレス在庫、ついに枯渇 | IPv4アドレス枯渇対応タスクフォース 2011年2月4日
  24. ^ Free Pool of IPv4 Address Space Depleted | NRO February 3, 2011
  25. ^ APNIC's IPv4 pool usage
  26. ^ APNIC地域におけるIPv4アドレスの通常割り振り終了(在庫枯渇)の時期について | JPNIC 2011年3月25日
  27. ^ 【速報】ヨーロッパ地域レジストリにおけるIPv4アドレス在庫枯渇のお知らせ”. JPNIC (2012年9月14日). 2013年1月4日閲覧。
  28. ^ ARIN Enters Phase Four of the IPv4 Countdown Plan”. ARIN (2014年4月23日). 2014年4月29日閲覧。
  29. ^ 北米地域レジストリにおけるIPv4アドレスの在庫状況について”. JPNIC (2014年4月24日). 2014年4月29日閲覧。
  30. ^ IANAに返却済みIPv4アドレスの再割り振りについて”. JPNIC (2014年5月21日). 2014年6月11日閲覧。
  31. ^ LACNIC Announces the Start of the Final Phase of IPv4 Exhaustion”. LACNIC (2017年2月15日). 2017年2月22日閲覧。
  32. ^ JANOGメーリングリストのログ。 (2005.2) ※閲覧にはパスワードが必要。詳細はJANOGメーリングリストのサイトを参照。
  33. ^ 山田剛良「ソフトバンクBBへの「/8」の割り振りは妥当:JPNIC前村昌紀IPアドレス担当理事に聞く」日経BP、2005年3月9日。
  34. ^ JPNICが管理するIPアドレスに関する統計(2005年1〜12月)
  35. ^ APNIC IPv4 Address Pool Reaches Final /8 APNIC
  36. ^ 日本におけるIPv4アドレス在庫、枯渇 2011年4月15日 IPアドレス枯渇対応タスクフォース
  37. ^ APNICにおけるIPv4アドレス在庫枯渇のお知らせおよび枯渇後のJPNICにおけるアドレス管理ポリシーのご案内 2011年4月15日 社団法人日本ネットワークインフォメーションセンター (JPNIC)
  38. ^ JPNIC News & Views vol.869【臨時号、2010年8月1日。
  39. ^ IPv4アドレス移転履歴
  40. ^ 分配済みIPv4アドレスの再分配の可能性と、それらの使い回しが在庫枯渇時期に与える影響
  41. ^ 歴史的PIアドレス割り当て先組織明確化完了のお知らせ
  42. ^ ITPro、2010年1月12日。
  43. ^ JPNICにおけるIPv4アドレス移転の対象範囲拡張のお知らせ”. JPNIC (2013年4月1日). 2013年4月29日閲覧。
  44. ^ | JPNIC News & Views vol.986【臨時号】2012.7.12


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