はんだ付け
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/08/29 10:35 UTC 版)
電気・電子回路のはんだ付けに関する用語
- イモはんだ
- はんだごての温度が高すぎる為はんだが酸化したり、温度が低すぎるなどの原因でうまく接合できずにはんだがデコボコになっている状態のこと。形状や練度の低い技術者を、芋やイモっぽい事を揶揄して、このように呼ぶ。強度や導通が不十分ではんだ割れしやすく、良くないはんだ付けの代名詞となっている。
- 目玉
- はんだの量が少ない、もしくは、ランドと部品足に均等に加熱出来ていないために基板の銅箔部分のみにはんだがつくこと。部品の足にはんだがつかず、見た目が目玉のように見えるためこのように呼ぶ。
- ブリッジ
- 目玉とは逆にはんだの量が多く、コテ先が摩耗して太くなった状態で加熱するために、周囲のランドや部品足なども加熱してしまったり、加熱時間が長くなると起きる不良。多くつけすぎたはんだや長すぎるリード線が不必要な部分にまたがりショートしている状態。橋が架かっているように見えるためこのように呼ぶ。ミスとして起こるものの他に、配線作業を簡単にするため、意図的にブリッジを作る場合もある。
- 天ぷらはんだ
- 接合する部分の汚れや、ランド表面が酸化した状態、フラックス量が少ないなどにより、はんだが表面だけに付着して接合が十分にできないこと。接合部分からはがれる様を天ぷらの衣に喩えてこのように呼ぶ。
- 追いはんだ
- 上記のようにはんだ付けが不十分な状態である場合に、新しいはんだを追加し、再加熱、再接合を行うこと。
- 呼びはんだ(予備ハンダ)
- 呼び水同様に「はんだを誘うための」はんだ。
- ケチハンダ
- ハンダ使用量を抑えるために、ハンダ溶融槽の温度設定を高くしたことで、ハンダの盛りつけ量が少なくなり、重量のある部品や発熱する部品の、足の部分のハンダが割れてしまったり、ランドが剥がれてしまうような状態で、経年変化や輸送時の衝撃によって、不具合が発生する。
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はんだ付け不良の例。左上の2箇所のはんだが割れてしまっており、接続不良を起こしている状態。
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はんだ付け不良で、オレンジ色の線がはずれてしまっている。
- 1 はんだ付けとは
- 2 はんだ付けの概要
- 3 工場でのプリント基板のはんだ付け
- 4 電気・電子回路のはんだ付けに関する用語
- 5 ステンドグラスのハンダ付け
- 6 他
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