中間子とは? わかりやすく解説

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ちゅうかん‐し【中間子】

読み方:ちゅうかんし

スピン整数で、強い相互作用をもつ素粒子。π(パイ)中間子・K中間子・η(エータ)中間子など約100種が発見されている。メソン


中間子

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/07/11 08:52 UTC 版)

中間子(ちゅうかんし、: meson)とは、クォーク反クォークが、強い相互作用を媒介するグルーオンのはたらきによって結合した複合粒子の一種である。別称にメゾンまたはメソン、旧称としてメソトロンメゾトロンまたは湯川粒子がある。1935年頃に湯川秀樹によって、原子核を構成する中性子陽子を結びつける「核力」を媒介する粒子として提唱された。

1970年代にクォークモデルが確立して以来、中間子は素粒子では無く複合粒子とされている。核力についても基本相互作用ではなく、クォーク間にはたらく強い相互作用に由来する力として理解されている。

概要

中間子は、色荷を持ったクォークと、反色荷を持った反クォークから構成された粒子であり、バリオン数が0である。安定したものはなく、最も寿命の長いものでもナノ秒単位で弱い相互作用により崩壊する。最も軽い中間子(パイ中間子)は、およそ140MeV(約2.5×10−28 kg電子の約270倍)の質量を持っている。 もっとも質量の小さいメソンは擬スカラー粒子(スピン 0)である。ここでクォークと反クォークは反対向きのスピンを持つ。 ベクター粒子(スピン 1)のメソンの場合はクォークと反クォークは同じ方向のスピンを持っている。 中間子の質量の大部分は、構成するクォークの質量ではなく、その束縛エネルギーから生じている。中間子は安定ではない(陽子のような長い寿命を持たない)。

中間子はもともと陽子中性子を原子核中で束ねている力を伝達していると予想されていた。ミュー粒子が最初に発見されたとき、質量が近いことから中間子と考えられ、「ミュー中間子」と名付けられた。しかし、核子を強く引き付ける力がないことから、実はレプトンであったと判明した。後に、本当に力を伝達するパイ中間子(ミュー粒子に崩壊する)が発見された。

2003年11月14日高エネルギー加速器研究機構の加速器「KEKB」にてクォーク4個からできた新中間子「X(3872)」が発見された。この粒子はその質量などから 一覧

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    日本の発明・発見の一覧」の記事における「中間子」の解説

    湯川秀樹は、1934年原子核をつなぎ合わせる核力担い手である「中間子」の存在とそのおおよそ質量予測した

    ※この「中間子」の解説は、「日本の発明・発見の一覧」の解説の一部です。
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