Yが浮上
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/05 07:42 UTC 版)
「北九州市病院長殺害事件」の記事における「Yが浮上」の解説
一方、Aの妻からも彼の交友関係を聞き出し、浮上した人物をくまなく調べていったところ、Aが生前頻繁に通っていたスナック「ピラニア」の経営者だったYの存在が浮上。以下のような不審点が判明した。 その「ピラニア」にSが頻繁に出入りしており、2人とも事件当時のアリバイがない。 事件当日(11月4日)、Y宅では長男(当時7歳)の誕生日パーティーが開かれたにもかかわらず、子煩悩な性格とされるYは同日から「釣りに行く」と称して先に家を出、パーティーに出なかった。 11月5日22時に小倉港を出港した松山港行き「はやとも丸」(途中で死体発見現場付近の国東半島沖を通過する)の乗船車両名簿に、Sの所有するハイエース(マイクロバス)のナンバーが記載されていた一方、2人は行き・帰りとも偽名で同船に乗船していた。 Aの失踪後、「ピラニア」が室内装飾業者へ依頼し、3回にわたって絨毯を張り替えさせていた点。その絨毯はまだ取り替える必要性がなかったにもかかわらず、Yは「はやとも丸」の船中や四国から「ピラニア」やホステス宅などに頻繁に電話を掛け、急いで交換させていた。Yは絨毯を張り替えた理由について、取り調べで「4日深夜、店で飼っていたピラニア(魚)の餌やりに行った際、泥棒と格闘になったので刺し、その血が床についた。その晩は店に泊まり、Sと翌5日夕方、四国旅行に出掛けるまで店にいた」という趣旨の供述をした が、店の扉は二重ロックで、店の近くから救急車で病院に搬送された人物はいなかった。 生嶋は事件発生後、頻繁に関係現場に足を運び、自ら聞き込みを積極的に行うなどして情報を集めていた。彼は、死体発見前にAの妻に脅迫電話を掛けてきた男の一件で「Y」の名前を聞かされていた(前述)ことから、11月29日夕方、「念のため」とY宅へ事情聴取に出向いた。当時、捜査陣はYとAが知人関係にあることを把握していたが、Yはこの時、狼狽しながら、Aとの関係について「『ピラニア』開店時に一度客として来たぐらいで、近ごろ会ったことはない」と嘘を言っていた。また、捜査員から尋ねられてもいないのに、事件当時の行動について、「5日から9日まで、釣り友達のSと一緒に、四国へ釣りに行っていたが、魚は釣れず、道後温泉に行った」と話したが、生嶋はそのYの態度に不審を抱いた。
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