URをめぐる口利き疑惑
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/15 14:33 UTC 版)
2016年1月、千葉県の建設会社「薩摩興業」が2013年に道路建設をめぐり甘利側に都市再生機構(UR都市機構)に対する口利きを依頼し、見返りに総額1200万円を現金や接待で甘利側に提供したと、週刊文春が報じた。甘利は「社長が大臣室を訪問したのは事実」と認めたが「何をしたかは記憶が曖昧だ」と述べた。 同月28日の記者会見で、薩摩興業側から2013年11月に大臣室で50万円、2014年2月には大和市の地元事務所で50万円を2回に渡り受け取ったことを認め、「秘書には政治資金収支報告書に記載するよう指示したが記載されなかった」と述べ、500万円については「秘書に政治資金収支報告書へ記載するよう指示したが実際には200万しか記載せず、300万は秘書Aが無断で私的流用していた」と述べた。この報道の影響で、1月28日に行われた会見で引責辞任を発表した。またこれ以降「睡眠障害」を理由に第190回国会を閉会まで欠席。 2016年3月15日、弁護士グループ「社会文化法律センター」が、また4月8日には「政治資金オンブズマン」が、それぞれ、東京地方検察庁に甘利とその元秘書をあっせん利得処罰法違反で刑事告発した。これに対し、甘利の事務所は容疑を否認している。特別捜査部は5月、全員について嫌疑不十分で不起訴処分。両者は検察審査会への申し立てを行なったが、甘利については不起訴相当、秘書については不起訴不当。この不当議決を受けての再捜査の結果も嫌疑不十分で不起訴とされた。8月20日、告発可能な全ての事実について公訴時効成立。 特命相辞任会見の際、疑惑について「調査を進め、然るべきタイミングで公表する機会を持たせて頂く」と述べたが、未だに釈明は行われていない。そればかりか、2021年10月の自民党幹事長就任会見では「私自身のことは記者会見で質問が尽きるまであらゆる質問に答え、書面の質問にも答えてきた。私としては説明責任を含め、責務を果たし終えたと考えている」と発言した。
※この「URをめぐる口利き疑惑」の解説は、「甘利明」の解説の一部です。
「URをめぐる口利き疑惑」を含む「甘利明」の記事については、「甘利明」の概要を参照ください。
- URをめぐる口利き疑惑のページへのリンク