タブ‐キー【tab key】
読み方:たぶきー
⇒タブ3
Tabキー
【英】tabulator key, tab key
Tabキーとは、キーボード上にある特殊キーの1つで、キートップに[Tab]と刻印されたキーのことである。
Tabキーは、文字列の間に区切り文字として入力したり、項目間のカーソルを移動したり、アクティブウィンドウを切り替えたりするために用いられる。
文字列間に区切り文字として入力するために用いられるケースでは、ドキュメントを編集中に、カーソル位置でTabキーを打鍵すると、コントロールキャラクターの1つであるタブ記号が入力される。ワープロソフトやテキストエディタにおいて、タブ記号を入力すると、基準線(タブ位置)まで一定の間隔を設け、その位置にカーソルが移動される。「Tab」とは「Tabulat」または「Tabulator」の略で、Tabulatは「一覧表にする」という意味を、Tabulatorは「表にするためのタイプライターの機能」という意味を持つ。多くのソフトウェアでは、タブ位置は4文字または8文字ごとに設定されている。Wordにおいては、タブ記号を挿入した直後の文字列の位置揃え(左揃え、右揃え、または中央揃え)ができる機能や、タブ記号を挿入した位置にリーダー線を付与できる「タブとリーダー」の機能がある。テキストエディタにおいては、ソースコードの記述を整えるためのインデントとして用いられる。また、表計算やデータベースのデータをテキストファイルで保存するファイル形式として、文字列の間にタブ記号を挿入して区切りを付けたものを、タブ区切り(TSV)形式で保存できる。
項目間のカーソルを移動する際に用いられるケースでは、Windowsのダイアログやブラウザにおいて、テキストボックスやボタンなどのアクティブな項目でTabキーを打鍵すると、カーソル(フォーカス)を次の項目へ移動できる。また、ワープロソフトや表計算ソフトにおいて、表のセル(マス目)を移動するためにも用いられる。
アクティブウインドウを切り替える際に用いられるケースでは、マルチウィンドウシステム上で開いた複数のウィンドウから、特定のウィンドウを指定する場合に、TabキーをAltキーと同時に押すと、作業対象のウィンドウが切り替わる。
キーの種類: | Shiftキー ScrollLockキー スペースキー Tabキー ダイヤモンドカーソル テンキー チルダ |
タブキー
(Tabキー から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/25 11:57 UTC 版)
タブキー(英語: tab key) ⭾ Tab は、タイプライターやワードプロセッサ専用機あるいはコンピュータ用のキーボードのキーの一つで、カーソルを次のタブストップまで移動させるキーである。元々はタイプライターにおける図表作成機能のために使用された。
歴史
tabはtabulator[1]またはtabular[2]の略で、tabulateとは「データを表(tabular, table)にする」という意味である。
英文タイプライターでは、キーを打つと印字の直後に用紙を左に送り、次の印字に備える。すなわち用紙を基準に見ると、印字しようとする位置が右に1文字分ずれる。同様にスペースキー(スペースバー)を押すと、印字せずに1文字分ずれる。タイプライターで表を作るとき、当初はスペースキーやバックスペースキーを使って文字の間の空白を手動で調整して入れていた。これを簡単にするために、ページの横幅全体に渡る水平の棒に可動式のレバー(これを「タブストップ」という)をセットし、タブキーを押すと次のタブストップまで用紙が移動するメカニズムが加えられた。当初、タブストップは手動でセットしていたが、後に「タブセット」と「タブクリア」のキーが設けられ、等間隔のタブストップが自動でセットできるようになった。
このタブの機構は、各段落の最初の行を一様に字下げ(インデント)するためにも使われるようになった。最初のタブストップは5文字目か6文字目に設定されていたが、これは活字を組む際の字下げよりもはるかに大きかった。
コンピュータにおける用法
タブの機能は、コンピューターにも持ち込まれた。タイプライター同様、QWERTY配列のキーボードではQの左隣にキーが置かれた。
タブキーを押したときの挙動は、アプリケーションソフトウェアによって様々である。
ワープロソフトやテキストエディタでは、カーソル位置にASCIIのタブ文字(後述)を入れるか、8文字や4文字毎に設定した基準線(タイプライターのタブストップに相当)まで空白を入れる。ソフトウェアによってはタブ位置を自由に変更できたり、タブの直後を左揃えにそろえるばかりでなく、中央揃えにしたり右揃えにしたりする機能を持っているものもある。タブは、通常の日本語文書や、欧文タイプライターのように、文字送り幅が等しい(等幅という)場合には、仮にこれがなくてもスペースを1個から数個置くことで代用できる。しかし、通常の欧文文書や一部の日本語文書のように文字送り幅が文字によって異なる(プロポーショナルフォント)場合には、行の途中で縦位置を揃えるためにはタブが必須である。
表計算ソフト等では、タブキーを押すとカーソルを次のセルに移動し、シフトキーとタブキーを同時に押すと前のセルに移動する。
多くのGUIのアプリケーション(特にWindows)では、タブキーを押すと他のウィジェット(ボタンなど)にフォーカスが移動する。これにより、マウスを使わなくてもキーボードだけでGUIの操作ができるようになっている。これは元々IBMのCommon User Accessの設計の一部であった。macOSではこの機能は「フルキーボードアクセス」と呼ばれている。
タブは、部分的に入力されたテキストを補完するのにも用いられる。例えば、いくつかのコマンドライン・インターフェース(CUI)では、コマンドやファイル名の最初の数文字を入力してタブキーを押すと、入力した文字で始まるコマンドやファイル名に補完される。
水平タブと垂直タブ
行の途中で縦をそろえるために、縦に1本ないし数本の基準線を設け、その基準線まで右方向に空白を設けることを水平タブ (horizontal tab, HT) という。一般に、単にタブといえばこの水平タブのことを指し、これまで説明してきた「タブ」は全て水平タブである。
コンピュータでは水平タブの他に垂直タブ (vertical tab, VT) もあった。これは垂直方向に間隔を空ける際に改行コードを複数個送る代わりに1つの垂直タブコードで済むようにしたものである。垂直タブコードを受信したとき、プリンターでは縦方向に6行ほどずれ、コンソールでは桁位置を維持して改行する。
タブ文字
ASCIIでは、制御文字として水平タブ(HT)に 9 が割り当てられている(Unicodeも同様)。キャレット記法では ^I
となり、一般的なキーボードではタブキーの他、Ctrl+Iでも入力できる。C言語など多くのプログラミング言語ではエスケープ文字を使って \t
で文字列中にタブ文字を入れることができる。
垂直タブ(VT)には、ASCIIでは 11(十六進数では0xB)が割り当てられている(Unicodeも同様)。キャレット記法では ^K
、エスケープ文字は \v
である。
EBCDICでは、HTは5、VTは11である。
当初のプリンターは、タブがどこに設定されているかを示すために、機械式のタブストップを使用した。水平方向は可動式の金属の突起で、垂直方向はキャリッジコントロールテープのパンチ穴で示された。当初は、プリンターにセットした用紙に既に印刷されている伝票などの様式に合わせて、タブストップは手動で設定された。後に、別の制御文字を使用してタブの設定と解除が行われるようになった。ISO 6429には、コード136(水平タブの設定)、137(水平タブの行揃え)と138(垂直タブの設定)が含まれている。
実際には、設定可能なタブストップは固定のタブストップに急速に置き換えられた。水平タブは8文字ごと、垂直タブは6行(一般的には1インチ)ごととするのがデファクトスタンダードとなった。印刷プログラムは、用紙上のどんな位置へでも移動するために必要なスペースや改行を簡単に送ることができ、これはタブストップを決めるモーダルで非標準な方法よりもはるかに信頼できた。タブ文字は、単に複数のスペースや改行を1つのコードで送るためのデータ圧縮用として使われるようになった。
8文字の水平タブが普及したのは、8が2の累乗であり、当時のデジタル電子機器で扱いやすかったためである。
タブ区切りのテキスト(TSV)
各種データの交換用に多用されるComma-Separated Values(CSV、コンマ区切りテキスト)の形式の一つとして、各フィールド(項目)の区切り文字(デリミタ)にタブ文字が使われることがあり、これをTab-Separated Values(TSV)と呼ぶ。
表計算ソフトやワープロの表からデータをコピーしたときや、データを貼りつけるときにタブ区切りのテキストが使われる。
HTML
HTMLでは 	
や 	
で水平タブを表現できる[3]が、HTMLでは水平タブを含む空白文字の連続は1つの空白として表示される。ただし、<pre>
タグの中や、CSSでwhite-space
属性をpre
に設定されたタグの中は、この限りではない。
以下は、<pre></pre>
要素の中で	
を使った例である。
These 2 lines are tabbed:
2009	This line uses a tab.
	This line also uses a tab.
This line does not use a tab.
上記のHTMLは以下のように表示される。
These 2 lines are tabbed: 2009 This line uses a tab. This line also uses a tab. This line does not use a tab.
垂直タブは 
であるが、XML 1.0[4]やHTMLでは使用できない。
Unicode
Unicodeでは、水平タブ・垂直タブのコードポイントはASCIIと同じである[5]。
- U+0009 <control-0009> (CHARACTER TABULATION, 水平タブ (HT), タブ)
- U+000B <control-000B> (LINE TABULATION, 垂直タブ (VT))
制御文字の図形表現として以下のものがある。
- U+2409 ␉ symbol for horizontal tabulation
- U+240B ␋ symbol for vertical tabulation
Unicodeには、タブキーに刻印される記号もある[6]。
- U+21B9 ↹ leftwards arrow to bar over rightwards arrow to bar (tab with shift tab)
- U+21C6 ⇆ leftwards arrow over rightwards arrow
- U+21E4 ⇤ leftwards arrow to bar (leftward tab)
- U+21E5 ⇥ rightwards arrow to bar (rightward tab)
関連項目
出典
- ^ “Underwood Portable Typewriter Gallery”. 2011年2月22日時点のオリジナル[リンク切れ]よりアーカイブ。2011年4月9日閲覧。
- ^ “Instructions for Using the Underwood Typewriter”. 2011年4月9日閲覧。
- ^ http://dev.w3.org/html5/html-author/charref
- ^ Extensible Markup Language W3C Recommendation (5th Edition). http://www.w3.org/TR/xml/#charsets
- ^ “C0 Controls and Basic Latin”. 2013年12月13日閲覧。
- ^ “Arrows – Unicode”. 2013年12月13日閲覧。
外部リンク
- Tabs versus Spaces: An Eternal Holy War by Jamie Zawinski
- Why I prefer no tabs in source code by Adam Spiers
- Why I love having tabs in source code
- Elastic tabstops – the solution to the tabs-versus-spaces issue
Windowsの日本語109/106キーボード |
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注 : 図は109キーボードのもの。106の場合は「Win」記載のWindowsキー2つと、「Appl.」記載のアプリケーションキーが無い。なお各キートップの印字は、Windowsキーは「田」に似た形のWindowsロゴマーク、アプリケーションキーは「≣」(4つの横線)に似た形のコンテキストメニューのマークが多く使用されている。 |
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