RAID
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/12/17 23:11 UTC 版)
RAID(Redundant Arrays of Inexpensive Disks、または Redundant Arrays of Independent Disks、レイド)[1]は、複数台のハードディスクを組み合わせることで仮想的な1台のハードディスクとして運用し冗長性を向上させる技術[2]。ディスクアレイの代表的な実装形態で、主に信頼性・可用性の向上を目的として用いられるものである。バックアップと混同される場合もあるが、RAIDはあくまでも運用に対しての冗長性を確保するものでありバックアップとは異なる点に注意が必要。
- ^ 略称でない名称に関しては諸説ある。後述のパターソンの論文ではRedundant Arrays of Inexpensive Disksであるが、用語辞典によってRedundant Array of Inexpensive Disksであったり、Redundant Arrays of Independent Disksであったりする。出典: カシオEX-word XD-SF6200収録の日経パソコン用語事典、NE最新略語小辞典
- ^ パターソン&ヘネシー (下)p.530
- ^ Patterson(1988)
- ^ パターソン&ヘネシー (下) p.530
- ^ a b c “あまり使用されないRAIDレベル”. 2018年1月7日閲覧。
- ^ “RAID – WHAT IS RAID? AND SETUP GUIDE FOR FIRST TIMERS”. 2018年1月8日閲覧。
- ^ a b “ソフトウエアRAIDとハードウエアRAIDの違いは?”. 2018年1月7日閲覧。
- ^ DELL製、PERC Sシリーズ等
- ^ “ストライプ ボリューム (RAID 0) の作成方法”. 2018年1月7日閲覧。
- ^ “The Software-RAID HOWTO”. 2018年1月7日閲覧。
- ^ “FreeBSD Manual Pages”. 2018年1月7日閲覧。
- ^ “Intel Matrix Storage Manager 8.x User's Manual”. 2018年1月7日閲覧。
- ^ ハードウェアRAIDとHostRAIDの違いは何ですか?(Adaptec Support Knowledgebase)[リンク切れ]
- ^ “Enabling and Setting Up Staggered Spin-up”. 2018年1月7日閲覧。
- ^ RAID 0+1とRAID 1+0をそれぞれ4台のドライブで構成し、ランダムに各2台のドライブが故障したと仮定すると、RAID 0+1が破壊される確率は2/3、RAID 1+0が破壊される確率は1/3である。
- ^ 同様に16台(8ストライプ・2ミラー)でRAID 0+1と1+0を組み、各2台が故障した場合、RAID 0+1が破壊される確率は8/15、RAID 1+0が破壊される確率は1/15となる。
- ^ 各ストライプ、各ミラーのコントローラがそれぞれ別となっている場合、RAID 1+0はコントローラが1つでも故障すると破壊されるが、RAID 0+1はRAID 0領域のコントローラ故障に対して、そのすべてが同時に故障しない限り耐えられる。
- ^ a b “2.RAID 2とRAID 3、RAID 4とは”. 2018年1月8日閲覧。
- ^ 8台のドライブ(4台構成RAID 5×2台構成RAID 0)でRAID 0+5と5+0を組み、各2台が故障した場合、RAID 0+5が破壊される確率は6/7、RAID 5+0が破壊される確率は3/7。
- ^ 8台のドライブ(4台構成RAID 5×2台構成RAID 1)でRAID 1+5と5+1を組み、各4台が故障した場合、RAID 1+5が破壊される確率は3/35、RAID 5+1が破壊される確率は18/35。
- ^ 16台のドライブでRAID 1+5、5+1(8台構成RAID 5×2台構成RAID 1)およびRAID 5+5(4台構成RAID 5×4台構成RAID 5)を組んだ場合、RAID 1+5と5+1は7台分、5+5は9台分の容量が利用可能であり、それぞれランダムに4台が故障した場合、RAID 5+1は196/455、RAID 1+5は7/455、RAID 5+5は57/455の確率で破壊される。
- ^ RAID 6+6はRAID 5+5+5を上回る8台までの故障に耐えられ、また一般にディスク利用効率でも優れる。例えば64台のドライブを用いた、4台構成RAID 5×4台構成RAID 5×4台構成RAID 5によるRAID 5+5+5の利用可能容量は27台分となるのに対し、8台構成RAID 6×8台構成RAID 6によるRAID 6+6では36台分の容量が利用可能である。
- ^ “ServeRAID - Recovery Procedures for DDD Drives”. 2018年1月7日閲覧。
- ^ “RAIDレベルを理解しよう (2/3)”. 2018年1月7日閲覧。
- ^ “ハードディスクとRAIDの基礎を学ぼう”. 2018年1月7日閲覧。
RAID Z
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/21 20:49 UTC 版)
RAID ZはRAID 5やRAID 6と似た機構を持ち、速度と耐障害性を向上させたもの。Oracle社のSolarisやFreeBSDにおいて、ZFSとしてRAID Z1,Z2,Z3が実用化されている。 RAID 5やRAID 6ではパリティ更新時に何らかの障害が発生するとデータとパリティが一致しなくなり、システム上では正常に見えても内部ではデータ破壊が進んでいるという状態(サイレントクラッシュ)に陥るという致命的な欠点がある。またストライプ幅より小さいデータを書き込む際にも、全体のデータとパリティを読み込んで再計算をする必要があるため、パフォーマンスが著しく低下するという弱点も持っている。 RAID Zでは常にストライプ全体への書き込みを行い、コピーオンライトと組み合わせることでRAID 5やRAID 6が持つサイレントクラッシュの問題を完全に回避できる。
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