PS/PS2との互換性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/01 16:16 UTC 版)
「PlayStation 3」の記事における「PS/PS2との互換性」の解説
日本では20/60 GBモデルのPS3ではPS/PS2用ソフトを、40 GBモデル以降ではPS用ソフトのみがプレイ可能である。 プロセッサアーキテクチャがPS/PS2と異なるために、PS用ソフトに対しては全モデルともソフトウェアによるエミュレーションによって互換性を持つが、PS2(40/80GBモデル・薄型モデルを除く)については互換性を高めるため、後期のPS2に搭載されたチップ「EE+GS」(EE・GSのワンチップ版)を搭載し、このためにDRDRAMを2つ搭載している。ただし、欧州版60/80 GBモデルではEE+GSチップとDRDRAMは無くなり、GS相当のチップのみ搭載しており、EEをソフトウェアエミュレーションする(この場合、EE+GSチップの場合よりも互換性は低くなる)ことによってPS2用ソフトのプレイを実現している。CECHA、CECHB、CECHC、CECHE以外では低価格・低消費電力化を理由に、前述のハードウェアによるPS2互換のための部品が省かれPS2非対応となった。 PS/PS2用コントローラ接続端子がないためPS3専用コントローラを使用するが、サードパーティー製のコントローラ変換アダプタも存在する。振動機能のあるPS/PS2用ソフトには別売りのDUALSHOCK 3を使う。USB接続の周辺機器や特定ゲーム専用コントローラは、純正でなく外部業者製が多いためPS/PS2ソフトへの対応は不完全である。振動機能やフォースフィードバックも含めて動作する場合もある(システムソフトウェア バージョン1.70参照)。 2006年11月11日の段階では国産全7841作中、動作検証中が1631本でそのうちPS用511・PS2用292タイトルに何らかの不具合が発生した。当初動作不能ゲームに含まれていた『ファイナルファンタジーXI』、『信長の野望Online』といったHDD必須のPS2タイトルもシステムソフトウェア バージョン 1.31で対応するようになり、バージョン 1.51ではPS2非対応だったPS作品の一部が対応した。 発売から約2ヶ月間、PS/PS2ソフトの映像出力時にi/p変換の不具合によって画質劣化が発生していたが、システムソフトウェア バージョン 1.50以降は改善され、i/p変換の恩恵を受けられるモニタなら画質はPS2よりもむしろ優れたものとなった。システムソフトウェア バージョン 1.80以降でアップコンバートに対応、HDTVであればPS/PS2より高精細で滑らかな表示が可能になった。スムージングを入れると画像の荒さを取る画像処理が行われる。特にグラデーションのような色の変化が滑らかにできそうな部分には効果的な補正が掛かり、単なる高解像度化よりも画質が向上する。 なおPS2に存在した、PS用ゲームソフトプレイ時の「テクスチャ補間処理」「CD-ROMの高速読み込み」機能(PlayStation 2#PSとの互換性参照)は、PS3でのエミュレーションにおいては省略された。 その後2009年7月30日、SCEが国際出願したPS3でPS2ソフトを動作させる特許の出願が日本において公報されたが、出願以降もこの機能が搭載されることはなかった。
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