P2Mの特徴
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/13 15:42 UTC 版)
プログラムマネジメントに関して世界的に認知されている標準や知識体系としては、MSP(Managing Successful Programmes; UK, 1999)、P2M(日本, 2001)、The Standard for Program Management(米国PMI, 2006)の3種があり、主要な視点と内容にはそれぞれ特徴がある。P2Mの特徴は、プログラムの概念から始まり価値創造に至るプロセスをカバーしており、予測が容易でないビジネスや社会問題等の分野を含む複雑課題の解決にフォーカスしている。P2Mの戦略プログラムのマネジメントは第三世代のプロジェクトマネジメントといわれるもので、高度に複雑であり、かつ多様な達成目標がありうるビジネス・イノベーションや社会的な価値創造命題をも対象としている(注:第一世代とは成果目標が明確な形でスタートする伝統的なプロジェクトであり、第二世代は大規模で複雑な工業的プロジェクト・ITシステムプロジェクトなどで、P2Mのオペレーション型(あるいは大規模システム型)プログラムもこのカテゴリーに重なる。ここでは「プロジェクトマネジメント」はプログラムマネジメントを含む広義に用いられている)。P2Mでは、プログラムマネジメントは必要なプロセスについて分析的(要素還元的)アプローチをとる一方、プログラムの複雑性について「全体として」の戦略や価値評価などの統合的視点から理解することで、価値創造を目指すとする。海外の標準に比べ、P2Mでは実践力ある人材の育成の視点が強調されている。これは、能力あるマネジメント人材の流動性が低く、有期的なプロジェクト/プログラム型事業でも、人材は内部調達が中心となる日本型組織に適合するものでもある。 また、GAPPS(GAPPS:Global Alliance for Project Performance Standards)機関では、世界の著名なPM標準類とGAPPS 標準との内容カバー率(マッピング)評価が行われておりP2MはGAPPSプログラムマネジメント標準に対応する編集範囲で高い評価を得ている.
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