Orchestral Manoeuvres in the Darkとは? わかりやすく解説

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オーケストラル・マヌーヴァーズ・イン・ザ・ダーク

(Orchestral Manoeuvres in the Dark から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/10/26 19:46 UTC 版)

オーケストラル・マヌーヴァーズ・イン・ザ・ダーク
Orchestral Manoeuvres in the Dark
基本情報
別名 OMD
Orchestral Manoeuvres
OMITD
出身地 イングランド リヴァプール
ジャンル シンセポップ
ニュー・ウェイヴ
ポスト・パンク
活動期間 1978年 - 1996年
2006年 -
レーベル ファクトリー・レコード
Dindisc
ヴァージン・レコード
Bright Antenna
共同作業者 VCL XI、The Id、Dalek I Love You、Godot、Games、The Listening Pool、アトミック・キトゥン、Onetwo
公式サイト www.omd.uk.com
メンバー アンディ・マクラスキー
ポール・ハンフリーズ
マーティン・クーパー
スチュワート・カーショウ
旧メンバー デイヴ・ヒューズ
マイケル・ダグラス
ニール・ウェア
グラハム・ウェア
エイブ・ジュークス
ロイド・マセット
ナイジェル・アイピンソン
フィル・コクソン
マシュー・ヴォーン
ジミー・テイラー
チャック・サボ
マルコム・ホルムズ
著名使用楽器
ストリートリー・エレクトロニクス・メロトロン
フェアライト・フェアライトCMI
E-MU SystemsE-mu Emulator
シーケンシャル・サーキットシーケンシャル・サーキット プロフェット5
コルグ・マイクロ・プリセット

オーケストラル・マヌーヴァーズ・イン・ザ・ダークOrchestral Manoeuvres in the Dark)は、イギリスシンセポップ・デュオである。略称はOMD

略歴

ライブで演奏するバンド(2011年)

1975年にイギリス・リヴァプールで、学生時代から友人だったアンディ・マクラスキーとポール・ハンフリーズの2人が、ドイツのクラフトワークに強い影響を受けて、デュオを結成。当時3台のラジオとテレビから録音したノイズ、ベースやギター、エコーユニットなどを使い、最初の曲を録音する。この時につくった曲のタイトルが「Orchestral Manoeuvres in the Dark(暗闇で演奏するオーケストラ団)」だったことからこの名を気に入り、当時隆盛を極めていたニュー・ウェイヴのシンセポップ・ユニットとして、当時新興レコード会社だったファクトリー・レコードから1979年にデビューする[1]

ヴァージン・レコード傘下のDindiscに移籍後、1980年にイギリスでシングル「エノラ・ゲイの悲劇 (Enola Gay)」がヒットする[2]。この曲は日本のテレビ朝日で放送されていた『CNNデイウォッチ』のテーマ曲として使われたことでも知られた。また同年のシングル「オルレアンの少女 (Maid Of Orleans)」もヒットし、イギリスで着実にヒットを飛ばし続ける。1985年にはMTVを通じてその旋風がアメリカにも飛び火し、シングル「シークレット」[3]が全米シングルチャートのトップ100にチャートインすると、同年「ソー・イン・ラヴ」で全米シングルチャートのトップ40入りを果たす。翌1986年には「イフ・ユー・リーヴ」[4]が全米シングルチャートのトップ10ヒットとなり、この他にも「リヴ・アンド・ダイ」も全米トップ40ヒットとなり、これらの曲を収録したアルバム『クラッシュ』と『ザ・パシフィック・エイジ』の2枚はプラチナムに輝いた[5]。またこの間にワールド・ツアーを敢行し、1984年と1987年には来日公演もおこなっている。

1988年にはベスト盤『ドリーミング (ザ・ベスト・オブ・O.M.D)』リリースに際し、新曲「ドリーミング」をシングルカット。これも全米シングルチャートのトップ20に入るヒットとなるも、ここで活動は一旦小休止状態に[6]。これを境にアメリカでの人気は衰えたが、1993年にはバリー・ホワイトの「愛のテーマ」をサンプリングした「Dream Of Me」を本国でヒットさせている。1996年にはアルバム『ユニヴァーサル』を発表し復活するも、その後再び長い活動休止期間に入っている(なおその間の2008年にライブ盤『Architecture & Morality and More』をリリースしている)。

2010年にアンディ・マクラスキーとポール・ハンフリーズの2人による14年ぶりの復活作『ヒストリー・オブ・モダーン』がリリースされた[7]

影響・その他

前出の通り、クラフトワークに強い影響を受けており、ライブでは「Neon Lights」(クラフトワークが1978年にリリースしたアルバム『人間解体』に収録)をカヴァーしている。一般受けするポップ・フォーマットの音楽も発表しているが、1982年にリリースされたアルバム『ダズル・シップス』等には実験的な色合いも強く残されている[8]

2008年発表のライブ盤『Live: Architecture & Morality & More』に収録の「Joan of Arc (Maid of Orleans)」は、ドイツのバンド「グレゴリアン(Gregorian)」によってグレゴリア聖歌風にアレンジを施されたものが、テレビ朝日で2005年から2009年3月まで放送されていた『オーラの泉』でエンディングテーマとして使用されていた。これは2007年にリリースされたアルバム『Masters Of Chant Chapter VI』の日本盤ボーナストラックとして、同番組のオープニングテーマ曲であるヤズーの「Only You」と共に収録されている。

ディスコグラフィ

スタジオ・アルバム[9]

  • 『エレクトロニック・ファンタジー』 - Orchestral Manoeuvres in the Dark (1980年)
  • 『エノラ・ゲイの悲劇』 - Organisation (1980年)
  • 『安息の館』 - Architecture & Morality (1981年)
  • 『ダズル・シップス』 - Dazzle Ships (1983年)
  • 『ジャンク・カルチャー』 - Junk Culture (1984年)
  • 『クラッシュ』 - Crush (1985年)
  • 『ザ・パシフィック・エイジ』 - The Pacific Age (1986年)
  • 『シュガー・タックス』 - Sugar Tax (1991年)
  • 『リベレイター』 - Liberator (1993年)
  • 『ユニヴァーサル』 - Universal (1996年)
  • 『ヒストリー・オブ・モダーン』 - History of Modern (2010年) ※再結成後の最初のオリジナル・アルバム
  • 電気仕掛けの英吉利人』 - English Electric (2013年)
  • The Punishment of Luxury (2017年)
  • Bauhaus Staircase (2023年)

ライブ・アルバム

  • Peel Sessions 1979–1983 (2000年)
  • Live: Architecture & Morality & More (2008年)
  • The History of Modern Tour – Live in Berlin (2011年)
  • Dazzle Ships Live at the Museum of Liverpool (2015年)
  • Access All Areas (2015年) ※1980年録音
  • Architecture & Morality/Dazzle Ships Live at the Royal Albert Hall (2016年)

コンピレーション・アルバム

  • 『ドリーミング (ザ・ベスト・オブ・O.M.D)』 - The Best of OMD (1988年)
  • 『ニュー・ベスト・オブ・OMD』 - The OMD Singles (1998年)
  • Navigation: The OMD B-Sides (2001年)
  • Messages: Greatest Hits (2008年)
  • So80s (Soeighties) Present OMD – Curated by Blank & Jones (2011年)
  • Souvenir – The Singles 1979–2019 (2019年)
  • Souvenir (2019年) ※5CD+2DVDボックスセット

脚注

  1. ^ Factory Records: FAC 6 ORCHESTRAL MANOEUVRES IN THE DARK Electricity” (英語). 2020年10月28日閲覧。
  2. ^ The top 25 greatest 1980s synthpop songs ever, ranked” (英語). Smooth. 2020年10月28日閲覧。
  3. ^ 日本では、当時YAMAHAから発売されていたスクーター、box'n(ボクスン)のCMソングに使われた。
  4. ^ 当時公開中の映画『プリティ・イン・ピンク』のサウンドトラック盤にも収録された。
  5. ^ WebCite query result”. www.webcitation.org. 2020年10月28日閲覧。
  6. ^ Orchestral Manoeuvres In The Dark Chart History (Hot 100)”. 2020年10月28日閲覧。
  7. ^ OMD NEWS : DECEMBER 2009”. web.archive.org (2009年12月9日). 2020年10月28日閲覧。
  8. ^ (英語) The Best of OMD - Orchestral Manoeuvres in the Dark | Songs, Reviews, Credits | AllMusic, https://www.allmusic.com/album/the-best-of-omd-mw0000539734 2020年10月28日閲覧。 
  9. ^ ちなみにアルバムのジャケットの大半は網目模様である

外部リンク


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