NAPSの経緯
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当初はM-200Hのようなメインフレームで構成されていたが、その後スーパーコンピュータに置き換えられた。1988年に日立製作所のSRシリーズを使用して構築、その後SRシリーズで更新されている。1992年に更新する際、システムの電力容量が気象庁本庁舎で耐えられない電力容量を要する結果になったことから、COSMETSのコアシステムは、清瀬にある気象衛星センター内に移設、以後コアシステムは、清瀬で運用されている。2001年にNAPS部分は、当時の最新SRシリーズ機SR8000(理論ピーク性能:768GFLOPS)が稼動し、気象予測の予測範囲時間が3時間から6時間と倍増した。 当時、数値演算部分の演算性能では世界3指に入るシステムと広報されたが、当時の他国(カナダ/アメリカなど)システムは更改期を目前としたもので、比較する意味の無い値であった。 さらに、近年の気象予測の予測精度への不満により、早々の置き換えを切望されていたが、2006年3月1日にやっと旧SR8000がSR11000と置き換えられ、理論ピーク性能21.5TFLOPSと大幅に性能向上した。さらに、2012年にはSR16000/M1に、2018年にはCray XC50を主系とするシステムに置き換えられた。 NAPS 各世代の諸元世代運用開始受注者機種理論最大性能主記憶容量ディスク容量消費電力NAPS 1959年 IBM IBM 704 12 キロFLOPS ― ― ― NAPS2 1967年 日立製作所 Hitachi HITAC 5020 307 キロFLOPS ― ― ― NAPS3 1973年 日立製作所 Hitachi HITAC 8800 4.55 メガFLOPS ― ― ― NAPS4 1982年 日立製作所 Hitachi HITAC M-200H 23.8 メガFLOPS ― ― ― NAPS5 1987年 日立製作所 Hitachi HITAC S-810 630 メガFLOPS ― ― ― NAPS6 1996年 日立製作所 Hitachi S-3800 32 ギガFLOPS ― ― ― NAPS7 2001年3月 日立製作所 Hitachi SR8000/E1 (80ノード) 768 ギガFLOPS 640 ギガバイト 2.7 テラバイト ― NAPS8 2006年3月 日立製作所 Hitachi SR11000/K1 (80ノード×2) (数値予報) 21.5 テラFLOPS(10.75 テラFLOPS×2) 10 テラバイト(5 テラバイト×2) 18.6 テラバイト ― 2005年3月 Hitachi SR11000/J1 (50ノード) (衛星データ処理) 6.08 テラFLOPS 3.1 テラバイト NAPS9 2012年6月 日立製作所 Hitachi SR16000/M1 847 テラFLOPS 108 テラバイト 348 テラバイト 1,969 kVA NAPS10 2018年6月 日立製作所 Cray XC50 18 ペタFLOPS(18,166 テラFLOPS) 528 テラバイト 10.6 ペタバイト(10,608 テラバイト) 4,107 kVA
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