マネジメントバイアウト
【英】Management By Out
・経営陣が会社オーナー(株主)から事業を買収する手法のうちのひとつ。
・経営陣がベンチャーキャピタルからの出資や銀行などからの融資を受けて買収会社を設立し、元の会社から株式を買い取り経営権を取得、買い取った会社と買収会社を合併させて新会社を設立する。
・欧米で多く採用されている手法だが、近年日本でも当該手法によって買収を行い、上場廃止を行う会社も増えている。株主の短期的な収益志向から脱却し、中長期的な視点で抜本的に会社を立て直す(改善する)ために用いられるケースも多い。(上場企業等が、短期的なマーケットの期待などの影響を受けずに事業再編などを行う場合やに活用されるケースが多く、この場合には上場を廃止して非公開化する場合がある。)
・マネジメントバイアウトのメリットとデメリットは下記の通り。
【メリット】
・売却側
→親企業にとっては、売却資金を使って本業の建て直しを図ることができる。
・買収側
→雇われ経営者からオーナー経営者となるので、経営に対する責任感が一層高まる。
→後継者がいないオーナー企業の創業者は、自分の意思を継いでくれるような幹部に事業を譲渡することが可能となる。
→現経営陣が大株主になることから、経営方針や雇用方針がそのまま継続される。
・上場を廃止する場合
→被買収のリスクを回避できる。
→短期的な株主の利益に惑わされることなく、中長期的な経営戦略による企業経営ができる。
→IRや情報開示をする必要性がないので、企業秘密を保持したままで企業経営ができる。
【デメリット】
→元の企業グループを離脱した結果、グループ内取引がなくなる可能性がある。
→元の企業グループから外れることによって知名度が低下する恐れがある。
→株式公開買付の場合、経営陣が買収側に立つために、買付価格が意図的に低く設定される可能性があり、株主の権利を大きく侵害することがある。
→非上場化することで、経営に対する監視機能が低下する恐れがある。
目標管理制度 / MBO
【英】management by objective
・P.F.ドラッカーが「現代の経営」(“The Practice of Management” 1954)の中で提唱したことが始まりとされている。
・従業員が具体的な自己目標を設定し、その目標達成に取り組ませ、その達成度を評価する仕組み。
・個人の目標設定により、その実現への動機付けを図ると共に、目標設定において上位レベルの目標を満たすものとすることで、組織としての目標の連鎖を実現する。
・現在の日本においては、成果主義=目標管理制度の導入と考えられているような面もあり、成果主義の高まりの中で、この仕組みを評価制度として取り入れる企業が増加している。
・しかしながら制度運用におけるマネジメント力を必要とする、特にミドルマネジメントのマネジメント力が必要になるため、同時に適切に運用するためのミドルマネジメント育成を実現する等課題もある。
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