IBMとの関わり
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/06/14 03:44 UTC 版)
「ワング・ラボラトリーズ」の記事における「IBMとの関わり」の解説
アン・ワングは、IBM に対抗心を持っていた。その原因の1つにIBMとの磁気コアメモリに関する特許問題(1955年ごろ)がある。Charles Kenney は次のように記している。 ジャック・コナーズは、ワング博士がワング・ラボラトリーズの成長予測グラフを示し、1990年代半ばにはIBMに追いつくだろうと言ったのを覚えている。「彼は長い間、その考えを保持していた」とコナーズは言う。「そして、彼はそれを信じていた」 ワング・ラボラトリーズは、コンピュータ企業として初期にテレビコマーシャルによる宣伝を行った企業でもあった。スーパーボウルでのCMを行ったのも業界では最初である。最初のCMでは、ワングをダビデ、IBM をゴリアテに見立てていた。別のCMでは、IBM に狙いを定めている軍用ヘリコプターとしてワング・ラボラトリーズを描いた。 ワングは、IBM とまともに対抗できるコンピュータ企業になろうとしていた。VS 以前、ワング・ラボラトリーズは、いわゆるコンピュータ企業とは見なされていなかった。電卓にしても、ワードプロセッサにしても、顧客企業の経営に影響するようなものではなかったからである。Wang VS は、企業のIT部門と直接交渉できるだけの製品だった。アン・ワングは著書で VS の販売について「我々は積極的にデータ処理に強いセールスマン…特に Fortune 1000 に挙げられている企業のMIS部門の責任者と交渉した経験のある者を雇った」と書いている。 ワングは、1980年代に IBM と DEC の市場に押し入ったが、IBM の市場に大きな影響を与えることはできなかった。アン・ワングがいかに IBM と対抗したかったとしても、営業部門は VS のデータ処理機能についてよく知らなかったのである。VS は中小企業で主に採用され、大企業ではせいぜいメインフレームのゲートウェイに使われる程度だった。例えば、エクソンモービルは、13台の(メインフレーム級と言われた)VS 300 を、メインフレーム上の情報を経営陣がオンラインで参照可能な形にする処理にのみ使っていた。 1980年代後半、VS は全世界で約3万システムが稼動していた[要出典]。
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