学士(教養)
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法令に基づく学位 |
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博士の学位 修士の学位 学士の学位 短期大学士の学位 専門職学位 |
専門職学位と修了区分 |
1.専門職大学院の課程 (一般の専門職大学院) 修士(専門職) 2.法科大学院の課程 法務博士(専門職) 3.教職大学院の課程 教職修士(専門職) |
法令に基づく称号 |
準学士 |
告示に基づく称号 |
高度専門士の称号 専門士の称号 |
現在授与されない学位等 |
大博士の学位 得業士の称号 |
関連法令・告示 |
学校教育法 学位規則 専門士及び高度専門士規程 |
学士(教養)(がくし きょうよう、Bachelor of Arts (B.A.) / Bachelor of Liberal Arts (B.L.A.)[1])は、学士の学位のひとつ。
日本
主に四年制大学の教養学部を卒業することで取得できる学位である。従前の制度では学位ではなく称号として位置づけられ、教養学士と称した。日本においては1949年、新制大学としての東京大学の発足と同時に設立され、国際関係、地域文化、比較文化等の、学際的、国際的観点から幅広い教養を持った人物の養成を目指したのがはじまりであり[2]、1953年には私立大学の国際基督教大学が教養学部のみを置く単科大学として発足[3]。1960年には埼玉大学でも同学部が設立されるなど、その他の国立大学や私立大学でも教養学部が設立されていった[4]。1963年に文部省が定めた大学設置基準では学士号を29種とし、その一つに教養学士が位置づけられた[5]。1981年には国会で放送大学学園法が成立し、同法に基づく特殊法人(のち「特別な学校法人」へ移行)として放送大学が開学。通信制の教養学部が発足。全科履修生として卒業した者に教養学士の称号が授与された[6]。また、教育学部のゼロ免課程の増加に伴い、ゼロ免によっては教養学士を輩出するようになった。
1991年、学校教育法および学位規則が改正され、学士の称号は学位に移行。それに伴い、教養学士の名称は学士(教養)へと改められ、新法成立以後の教養学部卒業生に当該学位が授与された。この制度改正に伴い、従前の制度で授与されていた教養学士の称号については学校教育法附則にて学位と看做されることとなった[注釈 1][7]。
さらに同法改正後、新たに学位授与機構(後の独立行政法人大学改革支援・学位授与機構)が発足し、四年制大学卒業生以外の者にも一定の能力と資格を持つ者にも学位取得を目指す道が開かれた。同機構では学位審査で比較文化、地域研究、国際関係、科学技術研究の専攻区分で受験し、学修成果と論文試験による学位審査に合格した者に対し、学士(教養)または学士(学芸)のうち本人の希望する名称の学位を授与している[8]。さらに、同法改正によって従来、国が定めていた学位名称は大学や授与機関で任意に定めることができるようになった。その結果、学士(教養学)をはじめ、学士(国際教養学)等、多様な学位名称が誕生している[5][9]。
日本以外
日本以外でのBachelor of Artsは、リベラルアーツまたはサイエンス、もしくはその両方の教育を受けた者に授与される。
取得プログラムは、各国では一般的に3-4年の課程となる。
- 4年課程:アフガニスタン、レバノン、アルメニア、ギリシャ、バングラディッシュ、アゼルバイジャン、エジプト、イラン、日本、ニジェール、セルビア、パキスタン、フィリピン、タイ、ロシア連邦、アイルランド、韓国、イラク、チュニジア、クウェート、トルコ、アメリカ合衆国[10]。
- 3年課程:EU各国、アルバニア、オーストラリア、ボスニア・ヘルツェゴビナ、インド、イスラエル、ニュージーランド、アイスランド、シンガポール、カリブ、南アフリカ、スイス、カナダのケベック州
脚注
注釈
学校教育法
- ^ 附則 (平成三年四月二日法律第二三号)抄 の4 改正前の学校教育法第六十三条第一項の規定による学士の称号は、改正後の学校教育法第六十八条の二第一項の規定による学士の学位とみなす。
出典
- ^ 放送大学および放送大学学園英語表記一覧
- ^ 東京大学ウェブサイト「東京大学大学院総合文化研究科・教養学部の歴史」参照。
- ^ 国際基督教大学ウェブサイト「ICUとは」参照。
- ^ 埼玉大学ウェブサイト「大学概要・組織 Archived 2015年2月9日, at the Wayback Machine.」参照。
- ^ a b 日本学術会議編「学位に付記する専攻分野の名称の多様化について (PDF) 」参照。
- ^ 放送大学ウェブサイト「大学概要・沿革」、「教養学部」参照。
- ^ 電子政府ウェブサイト「“学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号)附則(平成三年四月二日法律第二三号)抄の4”. e-Gov (2018年6月1日). 2019年12月25日閲覧。 “2019年4月1日施行分”」参照。
- ^ 独立行政法人大学評価・学位授与機構編『新しい「学士」への途 (PDF) 』(独立行政法人大学評価・学位授与機構、2013年) 59頁~62頁参照。
- ^ 独立行政法人大学評価・学位授与機構編『H21年度 学位に付記する専攻分野の名称一覧(学士) (PDF) 』(独立行政法人大学評価・学位授与機構)参照。
- ^ FAST-US-5 United States Education Reference File Archived 2008年12月22日, at the Wayback Machine.
参照文献
- 国際基督教大学ウェブサイト「ICUとは」
- 埼玉大学ウェブサイト「大学概要・組織」
- 電子政府ウェブサイト「学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号)」.e-Gov
- 東京大学ウェブサイト「東京大学大学院総合文化研究科・教養学部の歴史」
- 独立行政法人大学評価・学位授与機構編『新しい「学士」への途 (PDF) 』(独立行政法人大学評価・学位授与機構、2013年)
- 独立行政法人大学評価・学位授与機構編『H21年度 学位に付記する専攻分野の名称一覧(学士) (PDF) 』(独立行政法人大学評価・学位授与機構)
- 日本学術会議編「学位に付記する専攻分野の名称の多様化について (PDF) 」
- 放送大学ウェブサイト「教養学部」
- 放送大学ウェブサイト「大学概要・沿革」
関連項目
「Bachelor of Arts」の例文・使い方・用例・文例
- Microsoftがβ版をランチするのは「NetShow streaming server」で動画や音声をオンデマンドで提供する。
- 《主に米国で用いられる》 = 《主に英国で用いられる》 an admiral of the fleet 海軍元帥.
- 篏入的 r 音 《英音の India office /ndiərfɪs/の /r/の音》.
- =《口語》 These kind of stamps are rare. この種の[こういう]切手は珍しい.
- (英国の)運輸省. the Ministry of Education(, Science and Culture) (日本の)文部省.
- は of の誤植です.
- を off と誤植する.
- あいまい母音 《about, sofa などの /ə/》.
- 副詞的小詞 《on, in, out, over, off など》.
- 迂言的属格 《語尾変化によらず前置詞によって示す属格; たとえば Caesar's の代わりの of Caesar など》.
- çon of garlic [humor]. それにはガーリック[ユーモア]がちょっぴり必要だ.
- 《主に米国で用いられる》 = 《主に英国で用いられる》 the Speaker of the House of Commons 下院議長.
- 《主に米国で用いられる》 = 《主に英国で用いられる》 the Committee of Ways and Means 歳入委員会.
- 初めて読んだ英文小説は“The Vicar of Wakefield”
- (違法罪―a sin of commission―に対する)怠惰罪
- 『each』、『every』、『either』、『neither』、『none』が分配的、つまり集団の中の1つのものを指すのに対し、『which of the men』の『which』は分離的である
- 『hot off the press(最新情報)』は『hot(最新の)』の拡張感覚を示している
- 『Each made a list of the books that had influenced him』における制限節は、リストに載った本を制限節で定義された特定の本だけに制限する
- 臨床的鬱病を治療するのに用いられる三環系抗鬱薬(商品名ImavateとTofranil)
- 『sunshine-roof』は『sunroof(サンルーフ)』に対する英国の用語である
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