AH-64Eへの発展
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/03 14:45 UTC 版)
「AH-64D アパッチ・ロングボウ」の記事における「AH-64Eへの発展」の解説
ウィキメディア・コモンズには、AH-64E アパッチ・ガーディアンに関連するカテゴリがあります。 AH-64E アパッチ・ガーディアン(Apache Guardian)は、元々AH-64D ブロックIIIとして開発されていたもので、米軍も2011年11月に納入を始めたばかりの最新鋭攻撃ヘリである。 外見に大きな変化こそないが、新素材の活用で装甲防御力が15%向上し、耐久性と出力を向上したT700-GE-701Dエンジンの搭載や複合材料製メインローターの採用により機体性能も向上している。また海上運用にも適合し着上陸阻止や離島防衛、揚陸作戦支援などにも使用可能になった。アビオニクス面では、ワイドバンド通信機能の装備、電子機器のアップグレード、レベルIVの無人機制御能力、ロングボウ・レーダーの海洋目標モード追加と探知距離延伸、リンク 16 戦術データ・リンクやセンサー融合技術の導入などを従来と同じくスパイラル・アップデート方式で行う。 無人機制御能力により、有人・無人チーミング(MUMT)という新たなコンセプトでの連携運用が可能となった。AH-64Eの搭乗員は無人機が捉えた目標情報を取得することで状況認識能力を大幅に高めることができ、さらに他の無人機やAH-64E、地上ステーションと共有することも可能である。無人機への攻撃指示も可能で、これにより自機を敵部隊に晒す危険性を劇的に減らし生存性の向上につなげている。試験では目標を捉えたMQ-1Cに100km以上離れたところにいるAH-64Eから攻撃を指示し破壊に成功したという。 アメリカ陸軍のAH-64Eは2013年11月27日に初期作戦能力(IOC)を獲得。翌年3月からアフガニスタン紛争に投入された。さらに陸軍予備役(英語版)と陸軍州兵から全機体を移管してOH-58Dの後継に充てた。洋上作戦能力強化も進められており、海軍の軍艦上へ展開することもある。2020年6月30日には、シリーズ通算2,500機目となるAH-64Eをアメリカ陸軍へ納入したと発表された。 アメリカ陸軍では、既存のAH-64DをAH-64Eへアップグレードすることを計画している。これに伴い、AH-64Dのサポートは2025年をもって打ち切られる方針である。
※この「AH-64Eへの発展」の解説は、「AH-64D アパッチ・ロングボウ」の解説の一部です。
「AH-64Eへの発展」を含む「AH-64D アパッチ・ロングボウ」の記事については、「AH-64D アパッチ・ロングボウ」の概要を参照ください。
- AH-64Eへの発展のページへのリンク