A家長男殺人・保険金詐欺事件(起訴案件)
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「尼崎事件」の記事における「A家長男殺人・保険金詐欺事件(起訴案件)」の解説
2005年3月、Xは総額4950万円を超える多額の借金などによる困窮を打開するため、A家長男を事故死に見せかけて殺害することで生命保険金を得ようと計画した。XはA家長男に自転車に乗って対向車線に飛び出すことで事故死に見せかけて死ぬことを命じ、Kが現場に同行したが、A家長男はこれを実行に移すことができなかった。Xはこの制裁として、3日間にわたって食事を与えず、暴行を加えた 。A家長男に車の前に飛び出す事はできないが高いところから飛び降りることなら出来ると言わせたXらは、同年6月上旬、観光旅行を装って沖縄県にA家長男を連れ出した。6月30日、沖縄県国頭郡のロッジにてA家長男と「死別の挨拶」を交わした。翌7月1日、A家長男のネックレスなどを遺品分けとして譲り受けた上で、Xを除く一家の者がA家長男を足場が不安定な崖の縁に立たせた上で、Hを撮影者役として記念撮影を装ってA家長男に背を向ける形でKらが並んで立つ事でA家長男を飛び降りさせて死亡させた 。これにより生命保険金合計5000万円を騙し取った。また、被害者が名義上所有していたXの自宅マンションの残りローン約3000万円も完済された。 この事件では、X、H(被害者の戸籍上の妻)、I、M、J、K、Cの弟、Nら8名が共謀してA家長男に自殺を強要して殺害し、A家長男にかけられていた保険金を詐取したとして、死亡しているXとC家次男を除く6人が殺人と保険金詐欺で逮捕、同罪で起訴されている。X、C家次男の2名(いずれも死亡)は、同容疑で書類送検された。 同月ごろ、A次男の東京の潜伏先にXらが現れ、連れ戻される 2006年初め、Aの次男の紹介でLがXらとの共同生活を始める 2006年12月、Xの元から逃亡していたD長女は友人と運転免許の更新に行き、更新センターに現れたK・Nらに連れ戻される。現場にいた友人はすぐに警察に相談するが警察はD長女の妹であるNがD長女の捜索願いを出していたことを挙げ、「捜索願を出せるのは家族だけ」「民事不介入」を理由に相手にしなかった。後日、D長女はKらと共に荷物を取りに友人らの元に現れたが、その時のD長女は友人らと目を合わせようともせず、人が変わったように淡々としていたという 。 2007年8月ごろ、C逃亡。以後、Xの元に戻ることはなかった 2007年10月、A次男はCの弟と共にX宅から抜け出し東京での潜伏生活をはじめる。
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