5ナンバーサイズ車(小型自動車)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/20 15:47 UTC 版)
「ガラパゴス化」の記事における「5ナンバーサイズ車(小型自動車)」の解説
1989年以前は3ナンバー車の自動車税が一律に高額(そのためクラウン、セドリック、デボネアといった現在のEセグメントに相当する車種にさえ5ナンバー仕様があった)だったことに起因して、当時の自動車インフラは「5ナンバーサイズ車(分類番号の上一桁が5・7の乗用車、または4・6の商用車)」を基準に作られることが多かった。 しかし、AセグメントからBセグメントのコンパクトカー(ハイトワゴンを含む)と、ごく一部を除く3列シートミニバン以外のジャンルにおいて、5ナンバー規格の車種は年を追うごとに減少する一方であり、特に教習車専用車種(例・マツダ教習車など)を除く小型セダン、および小型ステーションワゴン、小型SUV(CUV含む)に関しては、2022年3月現在の時点で新車で購入可能な車種が前者がトヨタ・カローラアクシオEX、中者がトヨタ・カローラフィールダーEXとホンダ・シャトル、後者がダイハツ・ロッキー/トヨタ・ライズとスズキ・イグニス、スズキ・クロスビー、スズキ・ジムニーシエラの計8車種(OEM含む)ぐらいしかなくなっている。これは、1990年代にはDセグメント以上、2000年代にはCセグメントの各車種が、2010年代にはBセグメントの各車種、さらに2020年代には(軽自動車を含まない生粋の)Aセグメントの各車種や国内専用車として開発された総排気量2,000cc未満の3列シートミニバン(例・トヨタ・ノア/ヴォクシー、ホンダ・ステップワゴンなど)が前者が「世界戦略車」の名のもとに、後者が「衝突安全性能の向上」を理由に車体の全幅の拡大を断行し、それぞれ大型化(あるいはグローバル化)したためである。 一方で、日本国内では5ナンバーサイズを基準にしたインフラ(狭い道路、駐車場など)や車庫などが建て替えられることなく現存している(ともすれば新造時にも形骸化して残っている)ことから、2022年現在でも「5ナンバーサイズ車」への需要は依然として根強く残っている。そのため、全幅が1,700mm以上に達した3ナンバー車、および1ナンバー車の普及が進んでいた1990年代後半以降においても、たとえばトヨタ・プログレの「小さな高級車」というキャッチコピーやカローラルミオンを除く日本国内市場向け10代目トヨタ・カローラシリーズ(初代カローラアクシオ/2代目カローラフィールダー)の「新しい尺度。」、後期型トヨタ・ベルタの「ジャストなセダン、誕生。」、トヨタ・ラッシュの「見晴らしのいいコンパクト(SUV)」、2代目トヨタ・アクアの「どんな時にも、どんな人にも、いい。」、初代ホンダ・フリードの「ちょうどいいミニバン」、2代目ホンダ・インサイトの「寸尺(サイズ)に収める、という美学。」などといったキャッチコピーのように、5ナンバーサイズであることを明確に売りにした車種も少なくない。
※この「5ナンバーサイズ車(小型自動車)」の解説は、「ガラパゴス化」の解説の一部です。
「5ナンバーサイズ車(小型自動車)」を含む「ガラパゴス化」の記事については、「ガラパゴス化」の概要を参照ください。
- 5ナンバーサイズ車のページへのリンク