4車線化事業の迷走
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/15 02:30 UTC 版)
「東海北陸自動車道」の記事における「4車線化事業の迷走」の解説
東海北陸道は全線が4車線(片側2車線)で計画されているが連続4車線で走行できるのは一宮JCT - 飛驒清見IC間 (117.3 km) のみである。飛驒清見IC - 小矢部砺波JCTは暫定2車線による対面通行区間であり(美濃IC - 飛驒清見ICも開通当初は暫定2車線で供用していた)、この区間ではインターチェンジ付近(五箇山IC、福光IC)とサービスエリア・パーキングエリア付近(ひるがの高原SA、松ノ木峠PA、飛驒白川PA)には追越車線が設置されている。山地部を通るものの登坂車線は存在せず、代わりにゆずり車線が上り線2箇所、下り線3箇所に存在する。 暫定供用区間のうち白鳥IC - 飛驒清見IC間 (40.9 km) については、とりわけ高鷲IC付近で事故が多発していることから2009年(平成21年)4月27日に開催された第4回国土開発幹線自動車道建設会議において着工の前提となる整備計画変更が了承され、合併施行方式による4車線化拡幅整備が進められることとなり、2014年度(一部2012年度)の開通を予定していた。 しかし、同年7月の第45回衆議院議員総選挙の結果民主党が政権につくと、鳩山由紀夫内閣の掲げる「コンクリートから人へ」の大号令の下に相次いで日本全国の大型公共事業の凍結が打ち出され、補正予算が執行停止された東海北陸道の拡幅事業(補正予算額805億円)は一転して暗礁に乗り上げた。これに対し、沿線の県や自治体、地元住民などの間には一斉に戸惑いや不満の声が広がる事態となった。 転じて2010年(平成22年)4月9日に国土交通省はこの区間の再着手を決定し、2012年(平成24年)4月6日に前田武志国土交通大臣は4車線化事業に国費は投入せず(合併施行方式の撤回)NEXCO中日本の負担で再開する事を発表した。2013年(平成25年)夏よりこの間の工事に着手しており、部分開通はせずに2018年度中の一斉供用を目指すとしている。 2018年(平成30年)の6月、10月、12月に白鳥IC - 飛驒清見IC間の4車線化一部完了に伴い、車線切替が行われた。同年11月30日に白鳥IC - 高鷲IC間が、同年12月8日にひるがの高原SA - 飛驒清見IC間がいずれも4車線化された。高鷲IC - ひるがの高原SA間は2019年(平成31年)3月20日に4車線化された。
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