2014年クリミア併合以後の使用拡大
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/01 17:08 UTC 版)
「プトラー」の記事における「2014年クリミア併合以後の使用拡大」の解説
この言葉は、ウクライナのクリミア自治共和国が2014年にロシアに併合された後に国際的な知名度が増加した。同年のロシア国内の「слова года」(「今年の単語」)の候補の一つとしてもノミネートしている。これは、一部の政治家・広報担当者・ジャーナリストが、クリミア併合を、1938年にナチスドイツが行ったオーストリア併合に準えて批判声明を発表したことによるものである。 ワシントン・ポストのジャーナリスト、テレンス・マッコイは2014年4月23日付けの記事で、そのような多数の声明を引用しつつ、「プーチンとヒトラーの顔を合成したような似顔絵の下に「PUTLER」(プトラー)と記され、さらにその横に「HANDS OFF UKRAiNE」(ウクライナから手を引け)というスローガンが掲載されたプラカード」の写真(ベルリンのウクライナ大使館の前でお行われた抗議活動で、活動家が手にしていたもの)を掲載した 。複数のロシアの言語学者はこの記事について、読者の間でのプーチンの否定的なイメージを意図的に形成させようとするものだと見なした 。 ダラス・モーニングニュースのジャーナリスト、ロジャー・ジョーンズによれば、「プトラー」という語の使用は、2014年にワシントンにあるロシア大使館の前で行われた抗議行動の中において「prominent」な(「人目を引く」)ものだったという。 2014年7月に、プーチン大統領とドイツのアンゲラ・メルケル首相が競技場の隣り合った客席スタンドに座って、FIFAワールドカップの決勝戦を観戦している写真が公開された後、ソーシャルネットワークではこの写真に「Danke, Frau Putler」(「ありがとう、プトラー夫人」 )というドイツ語のコメントが多く投稿された。そのようなコメントの投稿主は、ロシアとウクライナの紛争に関してメルケル首相が取った立場に不満を持っているウクライナ人であったとされる。 「プトラー」という語への言及は、 2022年のロシアによるウクライナ侵攻に反対する国際デモでもよく見られるものとなっている。 日本でもプトラーをボードに書き、実際に使用して抗議する人が報道された。
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