20世紀以降のウェッジウッド社
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「ウェッジウッド」の記事における「20世紀以降のウェッジウッド社」の解説
エトルリア工場が開設されて150年以上が経つと、設備や敷地面積は限界に近づいていた。このため、6マイル離れたストーク=オン=トレントのバーラストンへの工場移転が1936年に決議され、1940年から操業が始まった。この新工場によって、1950年代の生産は建設前の20倍以上に拡大した。 1960年代に入ると、創業300年以上のウィリアム・アダムス社をはじめ多くの同業者を買収して会社の規模は2倍になった。このような拡大の中、1967年にジョサイア五世が引退するとアーサー・ブライアンが社長に就任し、初の一族外の経営者となった。1970年代には引き続き陶磁器メーカーを買収するとともにキングス・リン・グラス社など陶磁器以外のガラスメーカーなども買収し、業務内容を広げた。 1986年、コングロマリットであるロンドン・インターナショナル・グループ(現・SSLインターナショナル)がウェッジウッド社に対する敵対的買収を試みた。これに対抗するためにブライアン会長は、アイルランドのクリスタルガラスメーカーであるウォーターフォード・クリスタル社をホワイトナイトとし、同社との合併を選択した。これにより、ウォーターフォード・ウェッジウッド社が誕生し、ウェッジウッドはその傘下に入った。 ウォーターフォード社は同じ食器メーカーであり合併のシナジー効果が強く期待されたが、ウォーターフォード社のリストラによる経営の停滞などからすぐに十分な効果は生まれなかった。しかしウェッジウッド社は1995年に低価格の硬質陶器を発売するなどの戦略を取り、陶磁器メーカーとして世界のトップシェアを争う存在であり続けている。 2009年1月5日、アイルランドの本社はグループの中核である英国とアイルランドの子会社について法定管財人による管理を裁判所に申請し、事実上経営破綻した。 2009年3月26日、ニューヨークを本拠地とするKPS キャピタルパートナーズ社によって設立された新会社WWRD Holdings Limitedが、ウォーターフォード ウェッジウッドplc(ウォーターフォード・ウェッジウッド グループの全ての子会社を含む)の特定の資産を買収したことを発表した。 2015年7月、フィンランド企業、フィスカースに買収され、ロイヤルドルトン、ロイヤルアルバートと共にWWRDグループホールディングスの一員となった。
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