1980年代以降の車両概説
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「神奈川中央交通」の記事における「1980年代以降の車両概説」の解説
1980年代半ばに神奈川三菱ふそう自動車販売が傘下となってからは三菱ふそう製車両の導入が多くなり、2005年時点では9割以上が三菱ふそう車となっている。相模原・多摩・戸塚・平塚・町田・横浜など、大型路線車のほとんど全車が三菱ふそう車で占められている営業所も多数存在する。いすゞ製の車両は綾瀬・茅ヶ崎・藤沢・大和の各営業所に多く、日野製の大型車両はハイブリッド車と一部のブルーリボンII以外は全車両が伊勢原営業所に配置され、日産ディーゼルは主に厚木・平塚・秦野の各営業所に配置された。各メーカーの車両とも、1990年以降はノンステップバスなど一部の短尺車を除き標準尺車のみの導入に統一されている。狭隘路線や閑散路線には中型車も導入されており、こちらもかつては4メーカーから導入していたが、日野製の中型車は2009年までに日産ディーゼルの中型車は2011年に全廃となり、現在は三菱ふそう製といすゞ製のみの在籍となっている。1985年製の車両までは6年から8年程度(長くても10年程度)で廃車されるケースが多かったが、近年は使用年限を延長しており、2017年時点で最も古い車両は2001年式である。 一般路線車の車体は、三菱ふそう製は伝統的に(呉羽自動車工業→新呉羽自動車工業→三菱自動車バス製造→)三菱ふそうバス製造、日野製は日野車体、いすゞ製は純正の川崎重工の他、富士重工や北村製作所を並行して採用していた。日産ディーゼル車についても富士重工および西日本車体工業製で導入されていたが、2010年後半以降は三菱ふそうからのOEM車種であるスペースランナーAを導入していた。 なお、ほかの事業者では2000年の三菱リコール隠し以降三菱ふそう製の導入を一時中止したり、減らしたりした事業者が多いが、当社は前述の理由から若干、いすゞが増えた程度で、以後も大量に三菱ふそう製を導入している。 三菱ふそう「エアロスター」ノンステップ(お07)撮影:馬車道駅前 三菱ふそう「エアロミディS」ワンステップ(い103)撮影:伊勢原営業所 いすゞ「エルガミオ」ノンステップ(や0107)撮影:相武台前駅 いすゞ「エルガハイブリッド」ノンステップ(な44)撮影:鶴ヶ峰駅 日野「ブルーリボンII」ワンステップ(い77)撮影:籠堰橋 日産ディーゼル「スペースランナー」ノンステップ(あ30)撮影:厚木バスセンター この他、「ツインライナー」と命名された連節バス(ネオプラン・セントロライナー、メルセデス・ベンツ・シターロ)が一部路線で運用されているほか、ミニバス路線や自治体から受託のコミュニティバス向けに小型ノンステップバス(オムニノーバ・マルチライダーや三菱ふそう・エアロミディME、日野・ポンチョ)などが導入されている。 オムニノーバ・マルチライダー(ち104) 撮影:茅ヶ崎駅 三菱ふそう・エアロミディME(や159) 撮影:境橋 日野・ポンチョ(ま175) 撮影:町田バスセンター 自らが所属する営業所長から各運転士に対して乗務車両を任命し、運転士はその車両の専属乗務や簡単な車両管理などを行う「担当車制」を採用している。運転士の手入れにより、使用年限の途中での車体更新は行なわれていないにもかかわらず、経年車でも美しく保たれている車両が多い。 2012年の時点では神奈川中央交通本体における車両の保有台数は約2100台で、これは日本最多保有台数である。
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