1970年代のスーパーカーブーム
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「スーパーカー」の記事における「1970年代のスーパーカーブーム」の解説
日本では、1975年1月から週刊少年ジャンプで連載された、池沢さとしの漫画『サーキットの狼』などの影響で、当時の子供たちを中心にスーパーカーの一大ブーム、所謂”スーパーカーブーム”が巻き起こった。その中でも代表的な車種として、ランボルギーニ・カウンタックやフェラーリ・512BB、ポルシェ・911ターボ、ロータス・ヨーロッパ、ランチア・ストラトスなどが人気の存在だった。 ブーム当時の日本では、車の購買層ではない低年齢層へのプロモーションとして、清涼飲料水の瓶の王冠 の裏に車が描かれていたり、プラモデルや下敷き、筆箱、メンコ、スーパーカーの排気音だけを収録したレコードなど、数多くのスーパーカーに関連付けた商品が発売された。中でも人気を誇ったのがスーパーカー消しゴムと呼ばれるプラスチック製のミニチュアで、消しゴムという商品名ゆえ学校に持ち込んで遊ぶ生徒も多くいた。 テレビでもブームに便乗した番組が製作され、1977年の夏から東京12チャンネル(現テレビ東京)で、スーパーカーに関するクイズ番組『対決!スーパーカークイズ』が放送された。ブームは過熱を見せ、全国各地においてスーパーカーの展示会が行われた。1977年春に東京・晴海で行われたスーパーカーショー「スーパーカー・世界の名車コレクション77」では、4日間で46万人もの来場者があったといわれ、各メディアによってその人気が報じられた。同年7月には同じく晴海で「ラ・カロッツェリア・イタリアーナ'77」というイベントが開催され、各国のカロッツェリアにより多くのコンセプトカーが展示された。 当時はスーパーカー見たさに販売店に通ったり、大通りでカメラを持って待ち構える子供たちなどが出現した。シーサイドモーターなどの有名なスーパーカーショップでも、休日になるとカメラを持った子供たちが押し寄せてたという。 しかし、1977年後半になるとブームは沈静化を見せ、スーパーカーショーの入場者は次第に減っていった。サーキットの狼の連載は1979年に終了し、スーパーカーショップのシーサイドモーターは1980年に倒産してしまった。
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