rloginとは? わかりやすく解説

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RLogin

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/02/11 02:19 UTC 版)

RLogin
RLoginの接続画面
開発元 Culti
最新版 2.30.1[1]  - 2025年1月27日 (15日前) [±]
リポジトリ
対応OS Microsoft Windows
種別 端末エミュレータ
ライセンス フリーソフト
公式サイト RLogin
テンプレートを表示

RLogin(アールログイン)は、Culti (kmiya@culti[2]) が開発・公開している、Windows端末エミュレータである。Windows XP/7/10 で動作し、実行プログラムは32ビット版と64ビット版の双方が用意されている。

対応プロトコルはrlogin、telnet、SSH1/2、シリアル接続など幅広くサポートしている。タブ形式での接続が可能であり、柔軟な画面分割も行える。文字コードはEUC/SJIS/ASCII/UTF-8をサポートする。 バージョン2.22.5以降、ソースコードはGitHubで公開されている。

歴史

RLoginは1998年の開発から始まる20年来のソフトウェアであり、定番端末エミュレータ (Tera Term, PuTTY, Poderosa) のいいとこ取りをした統合的な端末ソフトに仕上がっている。実行プログラムはPuTTYと同様、EXEファイル1つのみとなっている。

セキュア通信

SSH1&2に対応し、下記の機能を保有する。

  • コンソール接続
    • パスワード認証
    • キーボード・インタラクティブ認証
    • 公開鍵認証
  • SFTPによるファイル転送ダイアログ
  • ポートフォワード
  • エージェント転送
  • キープアライブ
  • 認証キーの作成

タブと画面分割

RLoginは、モダンなソフトウェアでは定番のタブ接続機能を有する。タブはスレッドで制御されるため、全体としてRLoginのプロセス (RLogin.exe) は1つである。タブ間の切り替えは "CTRL + TAB" もしくはマウスクリックで行う。 また、画面の縦横分割や画面の複写機能を持つ。 なお、タブを画面外へドロップし、新しいウィンドウとして独立させることはできない。

  • 「ファイル」「サーバーに接続」もしくは「サーバー情報を開く」にて開いたウィンドウ
  • 「ウィンドウ」「別ウィンドウを開く」で開いたウィンドウ
  • 各ウィンドウ右端スクロールバー上部の分割バーをドラッグして分割したウィンドウ
  • タブバー上にマウスを2秒以上置くと表示されるウィンドウ

ファイル送信

以下のファイル送受信をサポートする。設定により、エクスプローラから端末画面へのドラッグ・アンド・ドロップで、ファイルを送信することもできる。

  • BPlus
  • XMODEM
  • YMODEM
  • ZMODEM
  • SCP/SFTP
  • KERMIT

ライセンス

一般的なライセンス定義の流用ではなく、独自のライセンスとなっている。使用・改変・配布に制約はなく、ソースコードは全開示されている、いわゆる自由ソフトウェアである。

利用しているライブラリとしては、OpenSSLzlib、libiconv、nettleがある。これらライブラリはそれぞれにライセンスが異なるが、ソースコードには含まれていない。ソースコードからコンパイルする場合にはこれらを別途に用意する必要がある。

EXEファイル (RLogin.exe) にはコードサイニング証明書(オレオレ証明書)が付与されている。

スクリプト

RLogin 2.12.3からは独自のスクリプト言語がサポートされ、接続先に対する自動運転が可能である。

// 
// リモートホストから特定の単語を受信すると、指定したコマンドを
// 送信するというサンプルプログラム。
// 送受信を繰り返す度に、ダイアログボックスにタイムスタンプを
// 表示する。
// 
counter = 0;

while (!Document.Abort) {
	ts = strftime("%m/%d/%y %H:%M:%S\n", time());
	counter++;

	dlg = dialog(dstr(counter), [ 100,100,200,80 ],
	 [
	  [ "static", [ 10,10,200,20 ], ts ],
	 ]
	);
	dlg.open();
	dlg.center();
	dlg.show(1);

	switch (swait(0, "Shell")) {
	case (-1):
		break;
	case 0:
	   swrite("time\n");
	   sleep(1000);
	   swrite("date\n");
	   break;
	}
	dlg.close();
}
dlg.close();

関連項目

脚注

  1. ^ "Release 2.30.1"; 閲覧日: 2025年1月29日; 出版日: 2025年1月27日.
  2. ^ Cultiは企業名を指す。掲示板(2014/03/21)参照。

外部リンク


rlogin

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/03 21:42 UTC 版)

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rlogin(アールログイン)は、UNIXネットワーク経由で遠隔のサーバにログインするソフトウェア・ユーティリティであり、TCPポート番号 513 を使う。4.2BSDで最初に実装された。rlogin はそのソフトウェアで使われているアプリケーション層の通信プロトコル名でもあり、TCP/IPプロトコルスタックの一部である。認証されたユーザーは、あたかもそのコンピュータに物理的に存在しているかのように振舞うことができる。RFC 1258 における定義によれば、「rlogin 機能は、遠隔でエコー制御され、ローカルにフロー制御された仮想端末を提供し、出力は適正にフラッシュされる」とある。rlogin は遠隔ホスト上のデーモン rlogind と通信する。rlogin は telnet コマンドとよく似ているが、カスタマイズが不可能であり、UNIX 以外のホストに接続できない。

rlogin は企業や大学のネットワーク内で主に使われる。そのような環境では、ネットワーク上の各UNIXマシンのユーザーアカウント情報が(NISを使って)共有されている。これは、ネットワーク基盤や各マシンが信頼できるからこそ可能なことであり、rlogin プロトコルはそのような信頼の上に成り立っている。遠隔ホストが /etc/hosts.equiv ファイルに登録されていれば、あるいはユーザーがホームディレクトリに .rhosts ファイルを持っていれば、rlogin はパスワード入力なしでログインできる(ホームディレクトリは NFS で共有することが多い)。

rlogin にはいくつか非常に重大なセキュリティ問題がある。

  • パスワードも含めた全ての情報が暗号化されずに転送される(容易に覗き見できる)。
  • .rlogin(または .rhosts)ファイルの使用法を間違いやすい(誰でもパスワードなしでログインできるように設定してしまいやすい)。このため、企業のアドミニストレータは .rlogin ファイルの使用を禁止することが多い。
  • このプロトコルは、発信元がホスト名やポート番号を偽らないことに一部依存している。したがって、悪意あるクライアントがサーバを騙してアクセスを得ることができる。すなわち、rlogin プロトコルには相手のマシンの識別を認証する手段がなく、それが信頼されたマシン上の真の rlogin クライアントであることを保証する手段がない。
  • NFS によるホームディレクトリのマウントは普通に行われるが、それによって偽の .rhosts ファイルを使った攻撃が可能となる。

このような問題があるため、rlogin は(インターネットのような)信頼できないネットワークでは使われない。さらに、UNIXやLinuxもデフォルトでは rlogin が使えないようにしているものが多く、限定的な利用も減ってきている。かつては rlogin や telnet を使っていたネットワークは、SSH と rlogin 相当の slogin を使うようになっている。

BSDのオリジナルのパッケージには、rlogin と共に rcp(リモートコピー、ネットワーク経由のファイルコピー機能)と rsh(リモートシェル、ログインせずに遠隔マシン上でコマンドを実行する機能)が含まれていた。これらは hosts.equiv と .rhosts によるアクセス制御を共有しており(接続に使われるデーモンは rshd であり、rlogind とは異なる)、同様のセキュリティ問題を抱えている。SSH にはこれらを置換する機能も含まれている(rcp の代替としては scp、rsh と rlogin は SSH 自体が代替する)。

この記事は2008年11月1日までGFDLバージョン1.3以降の再ライセンス規約に基づいていたFree On-line Dictionary of Computingにある項目の資料が元になっている。

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