養育里親研修
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/10 09:41 UTC 版)
児童福祉法により、養育里親希望者には認定の要件として、研修を受けることが義務づけられている。養育里親になることを希望する人は、都道府県又は、都道府県からの委託を受けた社会福祉法人その他の者が行う養育里親研修を受ける必要がある。おおむね1週間程度でその中で児童養護施設や乳児院での見学、実習も行う。 里親登録の認定までに受講することが必要な養育里親研修には、まず基礎研修(講義と実習)があり、その後認定前研修(講義と実習)へと進む。里親は認定前研修と並行して児童相談所に里親認定の申請を行い、児童相談所からの家庭訪問・調査を受ける。それらのすべてを認められると修了認定が行われる。修了認定後に調査結果をふまえて、児童福祉審議会里親認定部会で審議され、認定されれば里親として通知される。その後里親登録の申請をして正式に養育里親名簿に登録される。 また里親登録後も、5年ごとに更新研修を受けて登録の更新をしなければならない。 研修の具体的な内容は、 (1)養育里親を希望する者を対象とした ・期 間 1日+実習 1日程度 里親制度の基礎Ⅰについての里親養育論(60分) 保護を要する子どもの理解について(ex 社会的養護の下で生活する児童)養護原理(60分) 里親以外の子育て支援(ex 地域の子育て支援)についての児童福祉論(60分) 先輩里親の体験談・グループ討議(ex 里親希望の動機、里親にもとめられるもの)里親養育演習(120分) 実習(児童福祉施設の見学を主体にしたもの)養育実習(1日間) (2)認定前研修 ・期 間 2日+実習 2日程度 里親制度の基礎II(里親が行う養育に関する最低基準) 里親養育の基本(マッチング、交流、受託、解除までの流れ、諸手続等) ①、②を里親養育論として90~120分 子どもの心(子どもの発達と委託)についての発達心理学(60分)、 子どもの身体(乳幼児健診、予防接種、歯科、栄養)小児保健・医学(60分) 更新研修では社会情勢や法律の改正を知る児童福祉制度論や子どもの行動の理解するための発達心理学の講義や養育実習などである。
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