頭上げモーメントの方程式
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/28 06:08 UTC 版)
「九一式魚雷」の記事における「頭上げモーメントの方程式」の解説
広田少佐は、彼の方程式で魚雷の実際の動作を証明した。 頭上げ回りの運動では、尾部の空中姿勢安定木製尾翼(框板)は、魚雷の長軸を魚雷重心の動きベクトルつまり魚雷の動き方向に沿わせる働きだけでなく、頭上げつまりピッチング振動を減衰する働きがあった。後者の効果は、次に示すように重心の角速度についての頭上げモーメントの変化分になる。 − ( 1 / 2 ) × 57.3 C 1 ρ V 2 b S 1 ( b / V ) ( d θ / d t ) {\displaystyle -(1/2)\times 57.3\,C_{1}\,\rho \,V^{2}\,b\,S_{1}\,(b/V)\,(d\theta /dt)\,} ρ : 空気密度 V : 魚雷の速度 (定数) C1 : 頭上げ動作係数、尾部安定板に対する空気流れ 1° につき b : 魚雷の重心と尾部安定板の揚力モーメントの中心との距離 S1 : 尾部安定板の水平板面積の総和 θ : 魚雷の長軸の角度と重心の移動向きベクトルのなす角度、単位はラジアン 時間に関する上げ角度の1次導関数 57.3 (b/V) (dθ/dt) は頭上げ運動を減衰させる主要因である。投下中の頭上げ下げ(ピッチング)振動の減衰特性は、空中安定性を改善し、魚雷の空中軌道を改善する。
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