雲 (戯曲)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/07/13 05:48 UTC 版)
『雲』(くも 古希: Νεφέλαι Nephélai, ネペライ、羅: Nubes)は、古代ギリシアのアリストパネスによるギリシア喜劇。ソフィストたちを風刺した。実在の哲学者ソークラテースが登場する。
オリジナル作品は紀元前423年の大ディオニューシア祭で上演されたが、最下位の3等で終わった。優勝はクラティノスの『酒壺(ピューティネー)』、2等はアメイプシアスの『コンノス』だった。その後、数年以内に手が加えられて改作され、現在の形になったが、上演されることはなかった[1]。
あらすじ
借金苦の田舎紳士ストレプシアデースは、乗馬にうつつを抜かす息子ペイディッピデースに、ソフィストであるソークラテースの道場で詭弁を習って来いと勧めるが、ぐうたらな息子は言うことをきかない。やむなく、ストレプシアデース本人が道場に赴く。そして事態は思わぬ方向に……。
その他
宮本百合子の『人間性・政治・文学(1)―いかに生きるかの問題―』によると、岸田國士、三島由紀夫、福田恆存、木下順二らによって結成された『雲の会』の名の由来はこの喜劇である。
日本語訳
- 高津春繁訳『雲』(生活社、1949年/岩波文庫、1957年、改版1977年)
- 「雲」-「世界文学全集」河出書房新社 収録
- 田中美知太郎訳「雲」-『ギリシア喜劇全集 第1巻』収録(人文書院、1961年)
- 橋本隆夫訳「雲」-『ギリシア喜劇全集 第1巻』収録(岩波書店、2008年)
- 戸部順一訳「雲」-『喜劇全集1』収録(西洋古典叢書:京都大学学術出版会、2024年)
脚注・出典
- ^ 『全集1』 岩波 pp.355-357
関連項目
- ソクラテスの弁明(プラトン)
「雲 (戯曲)」の例文・使い方・用例・文例
- 折り重なって層を成した雲
- 雲間からもれるいく筋かの光
- 雲間から一条の光が漏れてきた
- 太陽が雲間から輝いた
- 日光が雲のすき間から出てきた
- 飛行機はぐんぐん上昇して雲の中に消えた
- 黒雲は雨の前ぶれだ
- その山は雲の上にそびえている
- 雲海
- 戦雲,戦争が起こりそうな気配
- 青空に小さな白い雲が点々と浮んでいた
- 黒雲が山の上にでき始めた
- 雲が羊の群れのようにいくつかに固まって広がってきた
- 今朝は雨雲が島の上空に垂れ込めている
- 富士山は雲で見えなかった
- どんな雲も裏側は銀色に輝いている;苦あれば楽あり
- あの黒雲が気がかりだ
- 低い雲
- 大きな雲の塊
- あの雲ではあすは雨が降りそうだ
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