騎士 (アリストパネス)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/07/13 05:04 UTC 版)
『騎士』(きし、希: Ἱππεῖς, Hippeîs, ヒッペイス、羅: Equites)は、古代ギリシアのアリストパネスによるギリシア喜劇の1つ。
国家としてのアテナイもしくはアテナイ市民を擬したデーモスの下にやって来た、当時の扇動政治家クレオーンを擬したパプラゴーン(パプラゴニア人と表記される事も)という新参奴隷が、主人に言葉巧みに取り入り、将軍ニーキアースやデーモステネースを擬した奴隷たち[1]をやり込めようとしているところで、もっと狡猾なアゴラの腸詰屋[2]アゴラクリトスにやり込められるという風刺話が描かれる。題名は劇中でコロス(合唱隊)役を担う「アテナイの騎士たち」にちなむ。
紀元前424年のレーナイア祭で上演され優勝した。2等はクラティノスの『サテュロスたち(サテュロイ)』、3等はアリストメネスの『材木担ぎ屋たち(ヒューロポロイ)』だった[3]。
構成
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日本語訳
- 『ギリシア喜劇1 アリストパネス』 松平千秋訳、ちくま文庫、1986年
- 『アリストパネス 世界古典文学全集12』筑摩書房、1964年
- 『ギリシア喜劇全集1』 人文書院、1961年
- 『ギリシア喜劇全集1』 平田松吾訳、岩波書店、2008年
- 『喜劇全集1』 戸部順一訳、京都大学学術出版会「西洋古典叢書」、2024年
脚注・出典
- ^ 詩曲には『デーモス家の下男・甲、同・乙、同・丙』(松平千秋 訳による)としてか表記されておらず、デーモステネース、ニーキアース、クレオーンの名は出てこない。もっとも下男・甲役はデーモステネースに、下男・乙役はニーキアースに似せた仮面を被って演じた。一方下男・丙役の被る仮面についてはクレオーンには全く似ていない。アリストパネスはそっくりな仮面を被らせたかったが、製作者が怖がって全く似ない仮面を作ってしまったためである。また、下男・丙役を割り当てられた俳優がやはり怖がって出演を拒否したために、競演時この下男・丙役はアリストパネス自身が顔を赤く塗って演じている。
- ^ 「ソーセージ屋」と訳される事が多いが、原語は"ἀλλαντοπώλης"であり、"ἀλλᾶς"は牛や豚の内臓から作ったもので厳密にはソーセージとは異なる。日本語には適当な訳語が無い(岩波書店『全集1』では「腸詰屋」と訳されている)。
- ^ 『全集1』 岩波 p.343
「騎士 (アリストパネス)」の例文・使い方・用例・文例
- 彼の態度は騎士らしからぬものだった
- 円卓の騎士
- アーサー王と円卓の騎士の物語
- 騎士は剣と盾を持っていた
- トルバドゥールたちは騎士道と貴婦人崇拝を歌った。
- 白馬の騎士とは、経営者に対して友好的な買収を提案する買い手のことです。
- 馬上の騎士をみてごらん。
- 騎士の時代には、彼等は剣での闘いによる怪我から身を守るため鎧を身に付けた。
- その勇敢なる騎士は進み出てその貴婦人の手にキスをする。
- その騎士は勇敢と言うよりも向こう見ずだ。
- 礼帯をつけた騎士.
- 黒装束の騎士.
- 騎士道時代 《ヨーロッパの 10‐14 世紀》.
- 甲冑に身をかためた騎士.
- アーサー王とその騎士たちの伝説.
- 男性が鎧(よろい)をつけた騎士であるという古い観念.
- 彼は騎士の装いをした.
- 騎士道精神を発揮して.
- その騎士は馬をとばして城へはせ参じた.
- 本当に高貴な騎士.
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