サテュロス劇
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/02/09 07:22 UTC 版)
サテュロス劇(サテュロスげき、英: Satyr play)は、古代ギリシア時代に、ギリシア悲劇と共に上演されていた劇の一種。ギリシア神話の神ディオニューソスの従者といわれるサテュロスから成るコロス(合唱隊)を伴う滑稽な劇である。
作品
完全な形で現在にまで残っているのは、エウリピデスの『キュクロプス』だけである。
ただし、パピルス断片が他の作品の一部を伝えている。一番の大断片はソポクレスの『イクネウタイ』(追跡者たち)である。アイスキュロスの『漁網(あみ)を引く人々』『祭礼使節の人々』の2作品の断片も残されている[1][2]。
脚注・出典
- ^ 岩波『全集10』7頁。
- ^ “satyr play”, Encyclopædia Britannica 2023年2月9日閲覧。
関連項目
サテュロス劇
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/17 05:16 UTC 版)
アテーナイでのサテュロス劇(→紀元前5世紀)では、サテュロスとシーレーノスによる合唱(コロス)が舞台の所作に対する注釈役をになっていた。このサテュロス劇では神話におけるシリアスな出来事を戯画化して猥雑な無言劇として演じ、嘲笑した。紀元前5世紀から完全な形で残っているサテュロス劇が一つだけある。エウリーピデースの『キュクロープス』である。ソポクレースの書いたサテュロス劇の長い断片がパピルスに残っている。題はIchneutae(『サテュロスを追って』)であり、エジプトのオクシリンコスで1907年に発見された。
※この「サテュロス劇」の解説は、「サテュロス」の解説の一部です。
「サテュロス劇」を含む「サテュロス」の記事については、「サテュロス」の概要を参照ください。
- サテュロス劇のページへのリンク