雪かき車の活躍と現状
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/03 23:18 UTC 版)
雪かき車は鉄道創業期から長く使われてきたが、降雪時期以外は全く用途がなく遊休車両となってしまう問題があった。1960年代からDD15形など、除雪設備をアタッチメント型とした「除雪用ディーゼル機関車」が登場し、次第にこれに置き換えられていったが、軸重の関係からDD15形が使用できない低規格の線区は少なくなく、飯山線や大糸線に至ってはDE15形の使用も制限されるため蒸気機関車が姿を消した後もしばらく残った(これらの線区に向けて製作されたのがDD16形300番台である)。 しかし、現在ではディーゼル機関車のほかモーターカーなどの普及により、貨車の雪かき車はJRではすべて現役を退いており、青森県の弘南鉄道、津軽鉄道に旧国鉄キ100形の3両が残るのみである。北海道では雪かき車が何両か保存されており、名寄市の名寄公園や小樽市の小樽市総合博物館(鉄道・科学・歴史館)などでその姿を見ることができる。 弘南鉄道 - キ104、キ105の2両。 津軽鉄道 - キ101の1両。ただし状態が悪くここ数年活動なし。 管内全域が一般的に温暖地とされる、JR四国およびJR九州には国鉄時代を含め、雪かき車の類の所属がない。しかし、これらの地域でも山岳路線の山間部(土讃線や豊肥本線、久大本線など)では積雪することが多く、また大寒波の際には平地であっても除雪を必要とする積雪に見舞われることもある。その際は、人力もしくは、保線用のモーターカーなどを利用して除雪を行う。
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