難聴を起こす代表的な疾患
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/23 16:10 UTC 版)
難聴を引き起こす疾患は様々である。また、難聴の起こり方も様々である。そこで、ここでは50音順に幾つかの疾患を挙げ、それが引き起こす難聴の種類と、その経過を簡単に記載するに留める。詳細は、それぞれのリンク先を参照のこと。 音響外傷 - 主に感音難聴。 外リンパ瘻 - 感音難聴。蝸牛窓や前庭窓が閉鎖すれば回復する。 奇形 - 耳に奇形があると、伝音難聴や感音難聴を引き起こす。外耳道奇形(外耳道閉鎖症)、耳小骨奇形(中耳奇形) - 伝音難聴。 内耳奇形 - 感音難聴。 機能性難聴 - 既述の通り、症状が一定しない。 鼓膜損傷 - 伝音難聴。 耳管開放症 耳硬化症 - 初期は伝音難聴。進行すると感音難聴も生じて、混合難聴となる。 耳小骨離断(耳小骨連鎖離断) - 伝音難聴。 腫瘍 - 主に感音難聴を引き起こす。聴神経腫瘍 - 感音難聴。 脳腫瘍 - 部位によっては感音難聴が起こり得る。 頭蓋骨折 - 骨折の状態による。中耳へのダメージがあれば伝音難聴、内耳へのダメージがあれば感音難聴。混合難聴もあり得る。 騒音性難聴 - 感音難聴。回復しない。 中耳炎 - 伝音難聴。内耳へ炎症が広がると感音難聴が起こる。急性中耳炎 - 急性中耳炎だけなら伝音難聴。また回復も見込める。内耳炎を併発すると感音難聴も生じる。(中耳炎性内耳炎) 慢性中耳炎 - 伝音難聴。次第に耳小骨に悪影響が出て難聴が回復不能となる。内耳炎を併発すると感音難聴も生じる。(中耳炎性内耳炎) 真珠腫性中耳炎 - 初期は無症状か伝音難聴。真珠腫の巨大化に伴い内耳が破壊されて感音難聴も生じ、混合難聴となることもある。 滲出性中耳炎 - 伝音難聴。 中毒性内耳障害 - 感音難聴。耳毒性のある薬剤が原因。 突発性難聴 - 感音難聴。 内耳炎 - 感音難聴。ウイルス性内耳炎 - 感音難聴。麻疹、風疹によって引き起こされることも。場合によっては高度難聴以上の感音難聴となることも。 髄膜炎性内耳炎 - 感音難聴。回復は難しく、中途失調となることも。 中耳炎性内耳炎 - 感音難聴。急性中耳炎では回復もあるが、慢性中耳炎が起きていると、炎症が慢性化し、感音難聴が回復不能となることがしばしば。 メニエール病 - 低音域から始まる感音難聴が特徴。次第に中音域や高音域も感音難聴となってゆく。 流行性耳下腺炎 - 一側性高度感音難聴。まれに両側性が発現する場合もある。一般に回復は見込めない。 老人性難聴 - 伝音難聴、感音難聴の両方を起こし得る。伝音難聴は耳小骨などの動きが悪くなるため、感音難聴は蝸牛の有毛細胞などの機能が低下するため。
※この「難聴を起こす代表的な疾患」の解説は、「難聴」の解説の一部です。
「難聴を起こす代表的な疾患」を含む「難聴」の記事については、「難聴」の概要を参照ください。
- 難聴を起こす代表的な疾患のページへのリンク