隣接水系
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/19 17:12 UTC 版)
加古川水系の大きな特徴の一つは、隣接水系との谷中分水界の多さである。隣接水系のうち、武庫川水系(①田松川、篠山市当野)、由良川水系(②「石生の水分れ」、③栗柄峠および鼓峠:篠山川支流宮田川と由良川水系竹田川及び友淵川、篠山市栗柄)、市川水系(④青垣峠:双方本流源流部)とはそれぞれの本・支流で谷中分水界を形成する。④以外の谷中分水界については、およそ一億年前を境とする長期間、篠山層群を形成し、白亜紀前期の恐竜、哺乳類、カエルなどの化石を輩出する主因となった大きな湖が篠山盆地に位置していたことによるところが大きい。「改訂・兵庫の貴重な自然-兵庫県版レッドデータブック-2003」地形・地質・自然景観部門では①がCランク、②がBランク、③がAランクに評価されている。③のように二つの異なる谷中分水界かつ本州中央分水界がわずかの距離に並ぶのは非常に珍しい。また、鼓峠の場合、一枚の小さな田圃から水が両水系に流れ出ている。 以下、加古川河口左岸(東岸)から順に 泊川水系(加古川本流と、その分流でともに播磨灘に注ぐ別府川に区切られる加古川三角州内に発し、加古川河口左岸に沿いつつ堤防に仕切られたまま播磨灘に直接注ぐ形態の独立水系で、2級河川) 喜瀬川水系 瀬戸川水系 明石川水系(主な分水界に雌岡山、雄岡山、笠松峠、シブレ山、長坂山) 新湊川水系(主な分水界に小部峠、妙賀山) 生田川水系(主な分水界に石楠花山) 都賀川水系(主な分水界に三国岩) 武庫川水系(主な分水界に、赤松峠、三本峠、古坂峠、虚空蔵山、白髪岳、松尾山(高仙寺山)、田松川筋の谷中分水界、鍋塚池上の谷中分水界、三国ヶ岳、古坂峠、原峠、天王峠:大阪府能勢町内) 淀川水系(主な分水界に天引峠、原山峠、三国岳) 由良川水系(本州中央分水嶺をなす。主な分水界に三国岳、櫃ケ嶽、雨石山、板坂峠、弓谷峠、藤坂峠、小金ケ嶽、三嶽、鼓峠、栗柄峠、鏡峠、佐仲峠、黒頭峰、瓶割峠、譲葉山、石生の水分れ、霧山、五大山、鷹取山、五台山、穴裏峠、蓮根峠、塩久峠、榎峠、梨木峠、烏帽子山、遠阪峠) 円山川水系(中央分水嶺をなす。主な分水界に遠阪峠、粟鹿山) 市川水系(主な分水界に、青垣峠、三国岳、三国峠、千ヶ峰、飯森山、高坂峠、入相山、笠形山、舟坂峠、釜坂峠、深山) 天川水系 法華山谷川水系(国道250号線竜山大橋以下の下流部・河口部は旧加古川西分流河口河道跡。1660年代後半に姫路藩主榊原忠次が新田開発・街道整備のため加古川右岸に造営した升田堤によって西分流[竜山大橋までの旧河道跡の一部は現・洗川]への流れが遮断、用水路化され、河流は現在の加古川最下流部である東分流に一本化される。なお、現在「洗川樋門」と呼ばれている用水路樋門は升田堤より下流にくだったJR西日本山陽新幹線加古川橋梁北側に位置する。主な分水界に笠松山、善防山)
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