階層系浄水施設
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/06 21:15 UTC 版)
昭和40年代の大阪府域における都市化の進展に伴い、さらなる水需要の増加が予測されたため、村野浄水場の拡張事業が計画された。新浄水施設については、既存の施設を共用して効率的な管理運用を行うため、村野浄水場に隣接して建設する必要があった一方で、平面的な浄水施設を建設するための用地が確保できなかったため、各浄水施設を立体的に集約して敷地の縮小化を図ることとした。また、本施設は、地上7階、地下2階の棟内にある60以上の水槽を常時5万m3以上の水が流れる巨大かつ特殊な構造物であるため、耐震性の確保に関して京都大学工学部建築学科の小堀研究室に依頼し、1/30の模型による振動実験等を実施し、構造設計に反映した。なお、当初の施設建設時には、オゾン接触池、オゾン発生機室、粒状活性炭吸着池についてはスペースの確保のみにとどめ、水源水質の状況等に応じて1990年(平成2年)度から高度浄水処理関連の工事に着手した。 着工通水高度浄水処理開始施設能力1号棟1974年(昭和49年)10月 1977年(昭和52年)7月 1994年(平成6年)7月 275,000m3/日 2号棟1977年(昭和52年)10月 1980年(昭和55年)7月 1994年(平成6年)7月 275,000m3/日 本施設では、1階に配置された凝集沈澱池で処理をした後、最上階に配置された急速ろ過池に揚水し、フロアを下りながら順次オゾン処理、粒状活性炭処理を行い、最後に棟外の塩素混和池で消毒(塩素処理)を行っている。1号棟の南面外壁には、村野浄水場の主要な水源である琵琶湖と周辺の山々が図案化され、タイルの形状と色の濃淡によって表現されている。
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