陸上交通の再編
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/05 16:22 UTC 版)
北東北では、秋田新幹線開通(1997年)、仙台空港~青森空港の定期便就航(1998年11月~1999年11月)とJRの旅客争奪競争、東北新幹線の八戸延伸(2002年)など、長距離速達性の向上 に合わせて「北東北デスティネーション・キャンペーン」(2003年)が開催された。 南東北では、1999年3月に仙台~福島線、2000年3月15日に仙台~郡山線に「近距離高速バス路線」が開設されてドル箱路線化した。さらに、2001年2月の規制緩和を受けて、2002年10月初旬に富士交通も安価な運賃(既存運行会社より約20%割安)などを武器に同2路線に参入し、熾烈な増便・運賃値下げ競争が始まった。平行して存在する東北新幹線や東北本線でも仙台~福島間割引往復切符の発売やダイヤ改正がなされた。 また、1998年7月1日の笹谷トンネルの山形自動車道編入によって高速道路全線開通となった仙台~山形間でも、特急バス仙台山形線が「高速バス化」し、2004年1月からは新規参入企業との間で増便・運賃値下げ競争が始まった。 すなわち、南東北では仙台を目的地とする近距離高速バス路線において増便・値下げ合戦や新規路線開発が起きて路線網が形成され、対抗してJRも割引切符やダイヤ改正をするなど、仙台経済圏の移動の低廉化・高速化・利便性の向上 が起きた(→仙台経済圏#仙台経済圏の交通環境の変化)。
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