那由多とは? わかりやすく解説

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那由多

読み方:なゆた

那由多(なゆた)とは、仏教世界観における非常に大きな数を表す言葉である。また、漢字文化圏における数の単位のひとつであり、この数は、一般的には1060乗とされている。那由多は、仏教教えにおいて宇宙広大さや、仏の功徳大きさ表現するために用いられるまた、那由多は、数の大きさ超越した概念として、計り知れない大きさや無限を象徴する言葉ともされている。

那由他

(那由多 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/16 14:35 UTC 版)

那由他(なゆた)は、漢字文化圏における単位の一つ。那由他がいくつを示すかは時代や地域により異なり、また、現在でも人により解釈が分かれる。一般的には1060を指すが、1072とする人もいる。

概要

那由他は元は仏教用語で、サンスクリット語の「ナユタ」を音訳した、「極めて大きな数量」(新村出編 『広辞苑』第三版)の意味である。法華経の「化城喩品(けじょうゆほん)」や「如来寿量品(にょらいじゅりょうほん)」などに、「五百四十万億那由他劫、大通智勝仏の寿命は五百四十万億那由他劫」「百千万億那由他阿僧祇劫、百千万億那由他阿僧祇劫の時間」といったような用例が見られる。「万億那由他」「百千万億那由他」は上数の用法である。なお、『華厳経』の中では、後述のように現在一般的な命数法とは別の定義となっている。

数の単位としての初出は、元の朱世傑による数学書『算学啓蒙中国語版』であり、それまであったよりも上の位として、以上の他の単位とともに登場した。極以外は全て仏典からとられたものである。当時はすでに中数が使用されており、那由他は阿僧祇(10104)の万万倍で10112となる。

和書の中で、「那由他」を数の単位の一つとして正確に定義づけた上で他の用語とともに体系的に説明したのは、江戸時代に執筆され、当時ベストセラーとなった数学書である『塵劫記』が最初である。寛永4年(1627年)の初版では、載までを下数、極以上を万万進としたため、那由他は阿僧祇(1031)の万万倍で1039となる。寛永8年版では載までを中数の万進に改めたため、那由他は阿僧祇(1064)の万万倍で1072となった。寛永11年版で万進に統一され、那由他は阿僧祇(1056)の万倍の1060となった。ただし、今日でも寛永8年版を根拠に那由他を1072とする人もいる。もっとも、以上の数については指数表記が用いられるのが普通であって実用ではまず用いられないので、極以降の値がどうなっていてもそれほど問題にはならない。

那由他の位および前後の位の命数は以下のようになる。

書物 算学啓蒙 塵劫記初版 塵劫記寛永8年版 塵劫記寛永11年版(現行)
定義
10104 一阿僧祇
10111 千万阿僧祇
10112 一那由他
10113 十那由他
10114 百那由他
10115 千那由他
10116 一万那由他
10117 十万那由他
10118 百万那由他
10119 千万那由他
10120 一不可思議
1031 一阿僧祇
1038 千万阿僧祇
1039 一那由他
1040 十那由他
1041 百那由他
1042 千那由他
1043 一万那由他
1044 十万那由他
1045 百万那由他
1046 千万那由他
1047 一不可思議
1064 一阿僧祇
1071 千万阿僧祇
1072 一那由他
1073 十那由他
1074 百那由他
1075 千那由他
1076 一万那由他
1077 十万那由他
1078 百万那由他
1079 千万那由他
1080 一不可思議
1056 一阿僧祇
1059 千阿僧祇
1060 一那由他
1061 十那由他
1062 百那由他
1063 千那由他
1064 一不可思議

性質

現在の日本における1那由他は、英語圏のShort scaleでは Novemdecillion、Long scaleでは Decillion に相当する。

千進の英語圏Short scale、万進の漢字圏、百万進のLong scaleで単位があがる数である。これは他に𥝱(秭)(指数が12の倍数となる10の累乗数)が該当する。

使用例

例1

16×16の格子状の道について、同じところを2度通らない道順の数[1][2]

68那由他7454阿僧祇4560恒河沙9149極9315載8763正1563澗1324溝8923穣2824𥝱5879垓4596京8099兆4572億8541万9306通り
例2

3つの立方数の和が3となる3つ目の例


那由多(なゆた)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/10 23:12 UTC 版)

ABARA」の記事における「那由多(なゆた)」の解説

阿由多の妹。検眼寮の擁する黒奇居子であり、「0078」と刻印されている。厳重に封印されていたが、駆動捕獲するためにそれを解かれた。通常阿由多同調することにより行動コントロールされているが、完全ではない。安全装置として頸椎剥離装置埋め込まれており、これを起動すれば那由多は行動不能となる。

※この「那由多(なゆた)」の解説は、「ABARA」の解説の一部です。
「那由多(なゆた)」を含む「ABARA」の記事については、「ABARA」の概要を参照ください。

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