黒奇居子(クロガウナ)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/10 23:12 UTC 版)
「ABARA」の記事における「黒奇居子(クロガウナ)」の解説
示現体に対する検眼寮の最終兵器。「聖遺物」として封印されていたが、その詳細は内部にも知らされていなかった。 その実態は第四紀連がかつて白奇居子をもとにして開発した生物兵器である。甲殻を持った虫のような生き物(これも黒奇居子と呼ばれる)を人間に移植することで生まれる。 戦闘時には、移植者の背骨の両脇よりあたかも「アバラ」のような黒い胞(えな)を生じさせ、全身を包む。白奇居子と同等の速度や、手足が切断されても瞬時に治る再生能力等を持つ。白奇居子とは異なり、重力を無視したような軌道を描く。 示現体(しげんたい) 示現とは「神仏が霊験を示し現す(衆生を救うために様々な姿に身を変えてこの世に出現する)こと」の意。 人間がなんらかの要因によって変容した存在。作中においては、白奇居子とほぼ同じ文脈で用いられる。示現体が連続発生することを示現体連鎖と呼ぶ。 第四紀連 かつて存在した大企業。600年前に発生した示現体連鎖の際に滅びる。 異相の書 第四紀連の社典。この世界についての様々なことが記述されている。 同著者の「DIGIMOTAL」には異相教会と呼ばれる組織が描かれており、本作との関連を伺わせる。 禁籠(きんろう) 「閉じこめて外に出さないこと、押し込めること」の意。 物語の終盤近くで限定的に禁籠が解けてしまう。空には光の渦が発生し、巨大な構造物が姿を覗かせる。中より出現したのは大量の白奇居子だった。 恒差廟(ごうさびょう) 第四紀連以前の時代に建築された建造物。廟とは霊(祖先)を鎮め祀る場所の意。 かつては何百基も存在していたが、とある理由によりその殆どが失われ、作中においては二基のみが残っている。全ての恒差廟が失われると禁籠が解けてしまう。 胞子船 一種の脱出装置。恒差廟は胞子船の発射装置の役割も果たす。 検眼寮(けげんりょう) 大政官直轄の組織。その業務内容は一般には非公開とされている。第四紀連とも繋がりを持っている。 かつて恒差廟と胞子船の秘密を守る為に作られた組織を起源としている。これは最高位の検眼使にのみ伝えられる機密である。 刑兵部省(けいひょうぶしょう) この世界における警察組織。 主油養殖(あぶらのようしょく) 検眼寮を離れた駆動が半年間ほど身を寄せていた。巨大な油槽を擁する。 はらぺこゴウナ この世界に伝わる童話。内容はかつて発生した示現体連鎖に近い。「最後はみんな白いゴウナに食べられてしまう」ことにより終わるという。
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